NHK高校講座 世界史「中国文明〜戦国時代と始皇帝〜」 2014.05.30

律令の規定にない令外官の設置や格と式が定められ律令制は日本の実情に沿って大きく修正されていった。
歴史の大海原を旅するキャプテン歴史アイドルの小日向えり。
世界中のさまざまなゲストと一緒にいざ船出しよう!
(小日向)私の歴史の部屋へようこそ。
今日は中国からお客様が来てくれるみたいです。
楽しみ〜。
(周)ウォーラーダーラオラー。
中国出身のジャーナリスト…
テレビのコメンテーターとして大人気。
タブーを突く鋭い発言から「トラブル孫悟空」の異名を取っています
今日はねトラブルは起こさない。
はいお願いします。
ハハハ…。
安心して下さい。
今日は中国5,000年の歴史のすごさを見せに来ただけです。
えっ中国4,000年ですよね?5,000年だよ5,000年。
最近いろいろ古い時代の事が分かってきたんですよ。
だから5,000年なんです!じゃあその中国の5,000年の歴史を今日は教えてもらえるんでしょうか。
今回実は紹介する時代に大きく関わっているのがこのかばん。
このかばん?着ている服テーブルや椅子。
え〜!どういう事ですか?それはねこれです!「MADEINCHINA」って…。
MADEINCHINA…CHINA。
どうして中国をチャイナっていうか分かる?英語でしょ?チャイナって。
その理由を中国5,000年の歴史で最も有能だといわれ最も極悪非道だといわれたあの男に説明してもらいましょうか。
はい。
この男です!この男!これはね秦の始皇帝だよ。
秦の始皇帝!早速VTRいっちゃいな!井戸を掘っていた農民が兵士の像を発見。
そこには8,000体を超える兵士や馬の像が埋まっていた。
地下の軍団…一体これは何か謎を呼んだが彼らが取り巻いているのは大きな墓。
墓の持ち主は古代中国最大のカリスマと呼ばれるそう私秦の始皇帝だ。
今回私が紹介する時代は紀元前。
場所はもちろん中国チャイナだ。
私は今から2,200年前ばらばらだったこの大陸を統一し中国という国を誕生させた。
だから初めての皇帝始皇帝なのだ。
そしてこの地下軍団兵馬俑はどうして私の墓を取り巻いていたのか。
今回は私が絶大な権力を持っていたからこそ成立した今の中国チャイナの礎となった時代をご紹介しよう。
あの兵馬俑ってすごいですね。
8,000体もあるんですか?偽物ではないよ。
あとで作ったものじゃないぞと。
違う違う。
中国はそんな事やらない。
始皇帝ってどういう人なんですか?そうですね始皇帝っていえばあの広大な中国を統一した強い人ってイメージを一番みんな持ってると思う。
私もね彼に対してすごく尊敬の念を持ってるんですよ。
やっぱり自分もああいうふうになりたい天下人になりたいんだよ。
すごい野望ですね。
野望?いや男の人はね野望を持たないと生きていけない生きてる価値もないんだよ!「生きてる価値もない」とまで。
でもどうやって統一したんですか?それは私が言うよりも始皇帝本人に紹介してもらおうか。
「本人に」。
出ました。
始皇帝!どうやって統一を果たしたのかを語る前に中国が戦国時代を迎える事になった経緯を話さなければならない。
紀元前16世紀実在が確認されている最も古い王朝殷の時代。
人々は占いによって政治や軍事を行っていた。
紀元前11世紀周の時代に入ると王の下で諸侯という有力者が地域を支配するという仕組みが確立した。
このころ社会は安定していた。
しかしやがて周は内乱と外敵の侵入で衰える。
そのころ鉄を使う技術が誕生した。
鉄のスキを牛に引かせる農法が広まり農業生産はたちまち増大。
すると皆が土地を求めて争いを始めた。
紀元前4世紀諸侯たちが自ら王を名乗り戦国の七雄と呼ばれる7つの国が誕生。
皆土地を奪い合い戦争を繰り返していた。
多くの兵が犠牲になり多くの難民を生んだ。
550年も続いたこの戦乱の時代を「春秋戦国時代」という。
この戦乱の世に終止符を打ったのがこの私始皇帝である。
紀元前3世紀私は秦の王と踊り子だった母との間に…生まれた時は敵国に人質として捕らえられていた。
その後13歳という若さで祖国秦の王となった。
しかし私に実権はなかった。
1万人もの家来を抱えた呂不韋という男が絶大な権力を持っていたのだ。
私にとって邪魔な存在だった。
ある日事件は起きた。
私の母が愛人を持ちひそかに2人の子供をもうけていたのだ。
これは私にとって自らの地位を脅かしかねない大問題だった。
しかも呂不韋はこの事件を知っていながら私に隠していたのだ。
私は2人の子供を即刻処刑し母親を追放。
事件を理由に呂不韋をクビにしてやった。
私は王としての本来の力を手に入れ中国統一に向けて動き出した。
法を作り戦で功績を挙げた者は身分に関係なく出世させる事にした。
私だって踊り子の母を持つ身だ。
身分など関係ない。
この実力主義が秦の軍事力を高め兵の忠誠をより強いものにした。
この圧倒的な軍事力をもって他国の攻撃に乗り出したのだ。
そして紀元前221年ついに中国統一を果たした。
秦の時代が幕を開けたのだ。
この秦の国が現在の中国の始まりだ。
中国を表す「チャイナ」は秦という国の名前から生まれた。
秦が統一を果たした事で現在の中国チャイナが誕生したのだ。
チャイナは秦から来たって事ですね。
秦がなければ今の中国はないといっても過言ではないですね。
結構複雑な家庭環境で育ってますね。
実は始皇帝は本当の王の子ではなくあの呂不韋の子供だったんじゃないかってうわさもあるんだよ。
呂不韋っていったら政敵っていうかライバル?始皇帝の母親はあの呂不韋の元恋人だったんだよ。
え〜そうなんですか!母親がきさきになった時に既に始皇帝を妊娠してるんだ。
お父さんをそうやって追い込んでしまったかもしれない。
そうですね。
すごい数奇な運命をたどってるんですね。
それが始皇帝なんですよ。
わ〜興味湧いてきました。

本や漫画を読んで歴史を感じよう!という訳で今回は古代中国を舞台にした漫画の作者に会いに来ました
時は紀元前3世紀中国春秋戦国時代。
後に始皇帝となる秦国の若き王政が戦争で親兄弟を亡くした少年信と共に中国統一を目指し戦う物語です。
史実に基づいたストーリー展開で戦乱の時代を圧倒的なスケールで描き現在はアニメ化もされている人気作品です
うわっ!
作者の…
大学卒業後サラリーマンを経験し夢だった漫画家になるために退職。
初めての週刊誌連載で「キングダム」が大ヒットとなりました
原さんはどうして秦の始皇帝の時代を描こうって思ったんでしょうか。
(原)僕も春秋戦国時代ほとんど名前しか知らない程度でまあちょっと見てみようと思うとものすごい…もうドラマがすごい展開されててその場で。
取り出したのは始皇帝の時代の歴史を唯一記した歴史書「史記」。
国ごとに記されている歴史を原さんは年表化し国と国とのつながりに気付いたそうです
横に並べると戦いの場所がリンクするんですね。
これやるとどういう経緯で戦ったかっていうのがつながっていくんです。
これで勝負できると思って始皇帝のものをストレートに書き始めたんです。
これだ!っていうのはどういう点だったんですか?始皇帝のまず人というところに引かれたっていうかあっ面白いっていうドラマがあるなっていう。
まず生い立ちが敵国のど真ん中で生まれたっていうものすごいところから始まってて。
そこから始まって呂不韋っていう政敵があらがう事のできないような存在がある中でそこを打倒してからやっと自分の実権になってそこから結構短い時間で統一しちゃいますからね。
「キングダム」では何十万という兵がぶつかる戦のシーンがまるでその場にいるかのようにリアルに描かれています。
原さんはどういう思いで描いているのでしょうか
残虐なところは本当は僕は描きたくないっていうか。
ただそこは描かないと個々の歩兵の人とか本当に虫みたいにバンバン死ぬ戦場だったと思うんですよ。
それを繰り返し繰り返しやっての中華統一。
始皇帝を描くっていうのはそこを絶対描かないといけないと思ってるんですね。
春秋戦国時代に興味を持ってもらうために意識してる事とかってありますか?歴史ものって法律だとか文化その仕組みとかそこはあえて二の次にしてどういう人物がどういう思いで何のために戦ったかっていうドラマの方を前面に出すとそれですっと入ってくると思うんですよね背景的なものが。
興味を持ってもらってから調べてもらうぐらいがちょうどいいかもしれない。
完全に私そのわなに…わなって言うとあれですけどかかってますね。
じゃあもう典型的ないい読者になって下さい。
皆さんも歴史の本や漫画を読んでその時代のドラマを楽しんでみてはいかがでしょうか
では中国を統一したあとの話をしよう。
私はこの広い大陸を一つに束ねるための政策を実行した。
それまで地域によってばらばらだった文字や重さの単位そして通貨を統一。
全国をいくつかの郡に分けその下に県をおいた「郡県制」という体制を整えた。
都から官僚を送り地方へも支配を行き届かせるためだ。
更に都と全国各地を結ぶ幹線道路も造った。
こうして権力と権限を都にいる私に集中させたのだ。
更に私は自分の権力を形あるものとして残そうと万里の長城の建設に乗り出した。
多くの民衆を使ってあの城壁を造らせたのだ。
こうして私は全てを手に入れたかに思えたがどうしても手に入らないものが私をとりこにした。
それが…そこであの事件が起きた。
私の周りには私と共に政治を行う官僚のほか不老不死を唱える方士たちいにしえの教えをあがめる学者たちがいた。
しかし私にいつも「いにしえから学べ」とブレーキをかける学者たちといつまでたっても不老不死の薬を持ってこない方士たちにいらだち私の政治にそぐわない書物を焼き払い更には都近くの谷で方士や学者460人余りを生き埋めにしてやった。
これが焚書坑儒という事件だ。
しかしこうした横暴で民衆の心が離れていく事に私は気付いていなかった。
結局私がこの世を去ってすぐに秦は滅び統一から僅か15年で幕を閉じる事となった。
私の墓…現在でも世界最大の容積を持つ陵墓として知られている。
この始皇帝陵から1.5km離れた所で発見された地下軍団…彼らは天下を制覇した最強軍団秦のつわものたちだ。
どうしてこんなものが埋めてあったのかって?死後の世界でも私の墓始皇帝陵を守るためだ。
確かに私は極悪非道の君主だったかもしれない。
しかし私のように力を持った者が現れなければ550年続いた戦国時代は終わらなかったし中国も統一されなかった。
強い権力を持ってこそあの広い大地を一つにまとめる事ができたのだ。
だから私のおかげで現在の中国という国がある事を忘れないでほしい。
ちょっと生き埋めとかひどいですね。
私はね実は始皇帝はものすごく尊敬しているんだけども焚書坑儒だけはちょっとやり過ぎだなと思うね。
現代の中国の知識人は彼に対してアレルギーを持ってるんですよね。
やっぱり嫌われてるんですね。
だってあればもっと分かったのに…とかねやきもきする気持ちがあるんですよね。
そういう人がもし現代にいたら多分同じ運命にさせられるのはやっぱり恐いよこういうの。
そうですよね。
知識人はやっぱりね。
で兵馬俑始皇帝を守るために作られたって事ですけど亡くなった人のために何でそこまでするんですか?そうですね。
私はまだ生きてるから亡くなった人の気持ちは分かんないですよ。
分かんない。
あっ何か何か音がする。
これ先生が呼んでるんです。
先生が呼んでるの?えっ何で先生が呼んでるの?ルーフバルコニーに先生がいらっしゃっていつも。
そうですか。
行ってらっしゃい。
行ってきます。
呼びました?
(鶴間)ええ呼びましたよ。
どうしてあんなたくさんの像を作ったんですか?8,000体といわれて全部掘ってないんですがまあ8,000あるといわれてるんですね。
お墓というよりは地上の帝国を地下につくっちゃおうと。
我々地下帝国と呼んでるんですがそのうちの一部が兵馬俑です。
地下宮殿という事は地上にある宮殿にあるいろんなものを全部地下に埋めたんです。
始皇帝に遡るとですね殷の時代にもやっぱり死者を埋葬するのに地下に墓室を設けてそこにたくさんの青銅器を入れます。
もうすばらしい青銅器ですね。
それで戦国時代になると王の墓に…そういうものをたくさん入れていたんですね。
始皇帝陵の近くからは銅車馬というのが出土しました。
銅車馬というのは始皇帝が実際に乗った車の2分の1のミニチュアの馬車なんです。
青銅で全部作るんですね。
え〜すごい。
豪華ですよね。
豪華ですね。
何でそんなお金かけて…もったいないと思っちゃいます。
ですからそれが自分のつくり上げた帝国の自己主張といいますかね。
当時あらゆるものを自分のお墓にかけようと。
地下の帝国をつくっていく始皇帝一人のためにつくったんですけども当時のあらゆる技術がそれによって私たちに分かる。
調査が進んでいったらもっともっといろんな歴史が分かるかもしれないですよね。
楽しみですね。
先生ありがとうございました。
お疲れさま。
えりちゃんどうだったんですか?やっぱりすごかったでしょ?始皇帝は。
始皇帝がとにかく偉大な人だって事がよく分かりましたね。
そんなに悪い人ではなかったんじゃないかなって気がしてるんですけど。
そう思う?私もそう思うんだよ。
中国はものすごい広いからね歴史もたくさんある。
もっとね真面目に細かく調べればきっといろんな面白い事が発見できるんだよ。
ほかのエピソードとか私ももっと知りたいです。
調べてみます。
はいそうすると中国5,000年の歴史の証拠も出てくるかもしれない。
また出た5,000年。
こだわりますねぇ。
中国人としてはこだわりますよ。
周の時代に…秦の王政は軍事力を高め紀元前221年に中国大陸を初めて統一し始皇帝となった。
統一後始皇帝は不老不死を求めて焚書坑儒などの弾圧を行い秦は僅か15年で滅んでしまった。
2014/05/30(金) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 世界史「中国文明〜戦国時代と始皇帝〜」[字]

歴史好きな「歴女」の部屋を、世界各国にルーツを持つ多彩なゲストが訪れ、歴史上の人物のメッセージを届ける…500年以上に及ぶ戦乱を終わらせた暴君・始皇帝

詳細情報
番組内容
「“CHINA”の語源とファースト・エンペラーの関係とは?」「漫画“キングダム”の作者が語る古代中国・戦国時代の魅力」「世界最大の墓から見える死生観」を学ぶ。学習ポイントは「殷王の権力…文字と青銅器」「戦国王墓…絹と漆器」「始皇帝陵…秦兵馬俑と銅車馬」。【司会】小日向えり【ゲスト】周来友【講師】鶴間和幸(学習院大学教授)【語り】鈴木勝美
出演者
【講師】学習院大学教授…鶴間和幸,【ゲスト】周来友,【司会】小日向えり,【朗読】鈴木勝美

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
バラエティ – その他
趣味/教育 – 大学生・受験

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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