た。
大阪府警は、安全を心がけたうえでオートバイの運転を楽しんで欲しいとしています。
(男)すいません。
1杯もらえますか?
(瑞生)はいはいはいはいさあ。
おさい銭おさい銭。
おいおい…。
(弘樹)えっ?たった10円?
(亜湖)御利益なさそう。
(理加)なさそう。
(瑞生)バカ野郎。
神様はなそんな狭い了見を持ってらっしゃらないんだよ。
(潮香)そうそう。
金額は関係ないの。
(瑞生)さあ。
(かしわ手)家族みんなが幸せでありますように。
(理加)亜也姉ちゃんがよくなりますように。
(亜也)ありがとう。
理加。
(潮香)さあウチに帰ってお節食べようか。
おうそうだな。
はい行こ行こ。
さあ大丈夫か?
(亜也)「新しい年が明けた」
(瑞生)さあお節だお節だ。
アハハ。
(潮香)お雑煮も作る。
(亜也)「そして今までよりもっと人の助けを必要とする生活になった」
(瑞生)よし。
はいいいか?足ちょっと。
はいよいしょ。
おっ。
さあおいで。
大丈夫か?はい。
(瑞生・潮香)せーのはいっ。
(瑞生)よいしょ。
(亜也)ありがと。
(瑞生)何言ってんだよ。
俺はな段差には慣れてんだよ。
昔ダンサーだったから。
(一同)アハハハ…。
よーし。
さあみんな。
そこに並べ。
(亜湖)また記念写真?おう。
今年最初の写真だからな。
いい顔しろよ。
はいっ。
はいはい…笑って笑って。
はい。
いい顔!
(カメラのシャッターの音)
(まり・早希)明けましておめでとうございます。
(潮香)明けましておめでとうございます。
寒いのに待たせちゃってごめんね。
(早希)平気だよ。
鍛えてるから。
(亜也)ホントに。
(まり)寝不足らしいけどね。
(亜也)そっか。
(亜也)アハハ。
何か大げさでしょ?
(まり)そんなことないよ。
(早希)ねえ。
(まり)うん。
(潮香)一応移動に使うことにしたの。
でもできるだけ自分で歩くつもりだから。
(潮香)二人にはお世話かけちゃうと思うけどよろしくお願いします。
大丈夫です。
(まり)任せてください。
(亜也)ありがと。
(まり)あっううん。
(早希)よいしょうん。
よいしょよいしょ。
(まり)大丈夫?アハハ。
(早希)うん。
(亜也)重くない?
(早希)大丈夫大丈夫。
(亜也)あーかわいい。
(まり)ウフフ。
結構頑張って作ったんだ。
早希は美術の課題何作ったの?
(早希)それがさ今朝まですっかり忘れてて。
えっ?何これ。
これは無理でしょう。
(亜也)うん。
どう見てもバレバレ。
(早希)ええやっぱり?・
(男子生徒)着替え間に合わないよな。
(男子生徒)早く早く。
(男子生徒)走って!何やってんだ。
(男子生徒)落とすなよ。
(男子生徒)早くしろ早く。
(まり)休みが長いと何か学校が恋しくなるよね。
(亜也)うん。
(早希)そりゃあみんなとバカ話できないもん。
(まり)早希はいつも一人でバカやってんじゃん。
(早希)えっ?そんなことないって!
(亜也)「車椅子を使う生活になっても友達は全然変わらない。
友達っていいな。
いつまでも一緒にいたい」・
(テーマソング)
(西野)いつまでも正月ボケしてられないぞ。
2年になったらクラスは持ち上がりだが授業は進路別になる。
家の人とも相談して来週中には進路希望を提出するように。
以上だ。
(耕平)なっなっ。
大学もう決めてんの?まあ候補はいくつかあるけど。
(耕平)俺と同じとこだったりして?えっ?冗談でしょ?わたしそこまでランク落としたくないし。
はい。
(慶太)人生は試練です。
お前に言われたくないんだ。
進路か…。
(亜也)麻生君はどうすんの?文系?理系?
(遥斗)何も決めてない。
(亜也)フフッ。
そんな気がした。
よし。
ちょっと待ってろな。
獣医さんとかは?だって麻生君動物のこと詳しいし。
ぴったりじゃない?そんな先のこと分かんねえよ。
そっちは?決めてんの?わたし?わたしは…。
今はひたすらほかの人に何かをしてもらってる立場でしょ。
だから…将来は人の役に立てる仕事がしたいな。
マザーテレサかよ?
(亜也)本気で言ってんのに。
(圭輔)やっぱあれじゃん?生きてるからには人の役に立ちたいじゃん前にお前と同じこと言ってた人いたな。
んっ?医者目指して医大行ってたんだけどさ親にもすげえ期待されてて何つうの俺とは大違い?友達だったの?兄貴。
(亜也)えっ?俺の兄貴。
(亜也)お兄さんいたんだ。
なんちって。
また嘘?ハアッ。
そろそろ行くね。
お母さん迎えに来るから。
ここで待ってればいいじゃん。
車来んの見えんだろ。
でも邪魔になりそうだし。
だったらそっちの水槽洗って。
(亜也)ええっ。
人の役に立ちたいんでしょ?はい。
(亜也)あっ来た。
(遥斗)なあ。
お前の待合室にしてやるよ。
(亜也)えっ?
(遥斗)生物室。
(亜也)そのかわり手伝えってことでしょ。
(遥斗)当然。
(亜也)あっごめん。
ちょっと待って。
(きしむ音)
(遥斗)何やってんの?わたしどういうわけかこの音が好きなんだ。
学校来るとついここ踏んじゃうの。
何か廊下があいさつしてくれてるみたいで。
お前…変なヤツ。
(瑞生)今から進路の話かあ。
さすが進学校だなあ。
もうすぐ2年生だもん。
亜也はどうしたいの?うーん。
体を使う仕事は無理だけど将来わたしにも何かできることあるよね?もちろん。
当たり前じゃないかよ。
そんなもん。
今はほら家の中でできる仕事だって多いんだから。
なあ。
うんそうよ。
勉強頑張って翻訳を身につけるとか資格を取るとか。
わたし…病気になって人の優しさがあったかくってうれしかった。
だからいつかお母さんみたいに人を支える仕事がしたいの。
うん。
よしっ。
でもあんまり焦る必要はないぞ。
じっくり考えろ。
お前の人生なんだからさ。
うん。
(西野)担任としてこんなことを申し上げるのは非常につらいんですが。
亜也さんは新学年からもっと設備の整った学校に移られたほうがいいんじゃないかと。
(西野)残念ながらウチの学校は体の不自由な生徒が生活できる構造にはなってないんですよね。
校舎も古いですし。
階段も多いですし。
あのでも…。
(教頭)池内さん。
(教頭)養護学校に行かれることをお考えになったことはありますか?養護学校でしたら娘さんの状態に応じて適切な対応をしてくれるはずです。
まあ今のように教室の移動で苦労することもないでしょうしほかの生徒に負担をかけることもないでしょう。
ええ。
教頭先生。
娘はいつもお友達に申し訳ないって思いながら毎日みんなに感謝して…。
あのそれは分かってるんですが。
実際クラスの何人かからは「授業が遅れて困る」という声が上がってまして。
ご検討いただけないでしょうか?
(遥斗)あれ?いないみたいだけど。
えっ?どこ行っちゃったんだろ。
(潮香)ああ。
ごめんね亜也。
(亜也)何してたの?ああちょっとね。
急がないとリハビリ遅れちゃうわね。
麻生君ありがとう。
(遥斗)いえ。
(田辺)今度から歩くときはこれつけてみよっか。
(亜也)何ですか?それ。
(田辺)ウエート。
(田辺)左右に傾くのを防いで体のバランスを保ってくれるんだ。
へえ。
何か筋トレの秘密兵器みたいですね。
おお。
正に秘密兵器だよ。
どう?歩いてみて。
あっホントだ。
歩きやすい。
(潮香)亜也の担任の先生から養護学校に行くことを勧められました。
(水野)確かに養護学校という選択もあるでしょう。
加住市の養護学校に以前わたしが担当していた患者さんがいます。
一度お会いになってみませんか?
(潮香)えっ?彼女は亜也さんと年も近かったはずです。
養護学校に行くというのはあくまで選択肢の一つです。
今後も学校のことだけでなくいろいろな選択を迫られると思います。
同じ病気の患者さんや家族の方と話をしてみることも参考になるんじゃないでしょうか。
(岡崎)脊髄小脳変性症とひと言で言っても数多くの疾患が含まれており分子生物学的研究の成果によりさまざまな疾患が分離確立されつつあります。
将来的には分子標的薬の考え方が極めて重要になると思われます。
(水野)岡崎先生。
常南大神経内科の水野と申します。
(岡崎)ああ。
田辺君から伺ってます。
先生が先月の「ニューロリサーチ」に書かれたSCDの論文大変興味深く拝見いたしました。
それはどうも。
実は…わたしも現在かなり進行の早いSCDの患者を受け持ってます。
先生の症例と同じく15歳で発症したんですが…。
よろしければ詳しいお話を伺えないでしょうか?先生。
おう。
どうすることにした?あっはい。
えっと…国立文系コースにします。
お母さんから何も聞いてないのか?はい?
(西野)あっいや…そうか。
あっそれからバスケ部なんですけど。
やっぱりやめることにします。
あの…このままだと何か中途半端なんで。
そうだな。
(水野)わたしの患者は発症1年もたっていないのに軽度ですが嚥下障害が生じています。
(岡崎)そんなに早く…。
水野先生はどうして神経内科医になられたんですか?えっ?
(岡崎)あっいや。
僕は臨床より研究が好きでね。
神経科学という未知の領域に興味があったんです。
研究者になりたかった。
でもこの病気に出会ってからどうしてもこの病気の患者さんを治したいと思うようになったんです。
水野先生と同じように。
(香織)ちょっと集合して。
(一同)はい。
(香織)新人戦。
1回戦の相手は杉浦北校に決まったって。
ふだんどおりやれば勝てる相手だよ。
(一同)はい。
(香織)それから池内のことなんだけど今日正式に退部したみたい。
えっ?
(まり)えっ?
(香織)池内の分もみんな頑張ってよね。
わたし…聞いてないそんな話。
(早希)ちょっ…まり!?
(まり)亜也!何も言わないでやめるなんてひどいんじゃない?
(亜也)えっ?
(まり)バスケ部だよ。
何で相談してくれなかったの?
(亜也)ごめん。
亜也が部活やめるのは体のこともあるししょうがないとは思ってたよ。
だけど何でひと言も言わないで決めちゃうわけ?わたしってそんなに頼りない?ごめん…そうじゃないの。
いいよもう!
(女)こんにちは。
(潮香)こんにちは。
(潮香)すみません。
池内と申しますが。
(明日美)こんにちは。
お待ち…してました。
(菊枝)ごめんなさい。
池内さんですね。
及川です。
水野先生から連絡いただいてます。
(潮香)初めまして池内です。
(菊枝)初めまして。
娘の明日美です。
よろしく…お願いします。
遠いところ…ようこそ。
(菊枝)ウフフ…。
(菊枝)発病したのは娘が中2のときでした。
治らない病気だなんて誰より自分が認めたくなかった。
できるだけ長くお友達と一緒に普通の生活させてあげたかったんです。
お嬢さん高校生でしたよね?
(潮香)はい。
今年2年になります。
いちばん楽しいときですね。
(潮香)ええ。
わたしは養護学校より普通の高校に通わせたほうが娘のためだと思ってました。
だから受け入れてくれる学校を全部回りました。
転校もさせました。
でも今は間違いだったって思ってます。
結局養護学校に行きたくなかったのはわたしなんです。
もっと早くあの子ここに連れてくるべきでした。
また…昔の話?聞いてたの?
(明日美)聞こえるよ。
地獄耳なんだから。
(明日美・菊枝)アハハ…。
わたし…毎朝…着替えに…30分以上も…かかるんです。
ええ。
(明日美)でも…誰も…助けて…くれません。
ここでは…自分で…やれることは…自分で…やることになってるから。
いくら時間があっても…足りないんですけど。
でも…その分…時間の大切さが分かるようになったんです。
病気のことも…本当に…受け入れられるようになったのはここに来てからです。
確かに…外の世界に比べたら…今生きてる世界は…狭くて…小さいけど…なくしたことばっかりじゃ…ないですよ。
病気になったのは…不幸じゃないです。
不便なだけ。
・
(ノック)
(亜也)おかえり。
(潮香)勉強中?あんまり根詰めないでね。
(亜也)うん。
お母さん今日ね…。
今日まりとけんかしちゃった。
えっ?何にも言わないでバスケやめちゃったから。
そう。
あっ先生に進路希望出してきたよ。
(亜也)授業は選択だけどクラスは持ち上がりでしょ。
わたしがみんなと対等にできるのはもう勉強しか残ってないから。
だからお母さんに言われたように勉強頑張るね。
そうね。
・
(チャイム)
(まり)ノート今日の分。
(亜也)ありがとう。
あのねまり…。
行こう。
(早希)うん。
(遥斗)部活やめたくらいでいちいちケンカするかな。
(亜也)わたしホントは悔しかったんだ。
まりとは中学からずっと一緒にバスケやってきたし。
でもまりにしてみれば裏切られた気持ちだよね。
今まで何でも話してきたから。
怒るの無理ないよね。
お前さ俺に言ってることそのまんま杉浦に言えばいいんじゃないの?待ってんじゃねえか?・
(潮香)亜也。
ありがとう麻生君。
(遥斗)いえどうせ暇ですから。
あっねえ。
よかったら御飯食べにこない?
(亜也・遥斗)えっ?
(潮香)ウチ今日すき焼きなの。
(遥斗)いやあの…。
(潮香)あっ都合悪い?お…お父さんご在宅ですか?うんガンガン食ってくれ。
ガンガン。
遠慮すんな遠慮すんなよなっ。
うんこれがな我が家自慢の豆腐だ。
ほらウチの豆腐はな原料からこだわってるからなそこら辺のスーパーの豆腐とはわけが違うんだ。
うんほい。
あっこれがな焼き豆腐だろ。
でこれが木綿。
でこれが絹ごし。
(亜也)ちょっとお父さん。
(瑞生)うん?
(潮香)すき焼きに呼んだのに豆腐ばっかりってどういうことよ。
いいやだってそれ…。
いや俺は別にケチで言ってるんじゃないんだよ。
うまいです。
(瑞生)だろ?うまいです。
(瑞生)だろ?ほらうまいって。
(弘樹)すいません至らない父で。
(瑞生)ホントどうも。
至らないって何だお前は!
(亜湖)ホントのことじゃん。
(潮香)麻生君も将来お父さんみたいにお医者さんになるの?
(遥斗)いえ…。
(亜也)医大に行ってるお兄さんがいるって言ってたよね。
(亜湖)ふーんそうなんだ。
(瑞生)へえ。
いたんですけど亡くなりました。
2年前事故で。
ホントだったの?
(潮香)ごめんなさいね知らなくて。
(遥斗)いえ。
(瑞生)だったらあれだよ。
お前その兄ちゃんの分まで親孝行しないとなっ。
ハハハ。
ほら遠慮しないで遠慮すんなほら肉食え肉。
何で豆腐ばっか食ってんだお前ホントにほらほら。
(亜湖)じか箸やめて。
汚いんだからもう!どこが汚いんだよ!ええ?何言ってんだお前は。
ホントバカ娘が。
いいよな?
(遥斗)はあ。
ほらいいって。
ほらいいって。
(遥斗)おいでこっちおいで。
よしよし。
ホントお前でかくなったな。
毎日豆腐食わされてんのか?
(亜也)そんなわけないじゃない。
(遥斗)あの親父さんならありえる。
お前んちいい家族だな。
うん。
わたしもそう思う。
お前はちゃんと居場所があっていいよな。
うん?もっとでっかくなれよ。
なあ。
(早希)よいしょっと。
(慶太・耕平)ああ。
(耕平)これ持ってこれも。
よしっよいしょっ。
(慶太)大丈夫ですか?
(亜也)ああごめん。
ありがとう。
気にすんなって。
(慶太)ついでですから。
(亜也)まり。
(亜也)あのねわたし…。
(まり)中学のときさスリーポイントシュートが決まんなくて二人で朝練したよね。
うん。
初めて決まったときすごいうれしかった。
県大会の決勝覚えてる?忘れるわけないじゃない。
最後のシュートで逆転されちゃってまり大泣きしたもんね。
次の日目はれたよ。
(まり)わたし中学の部活亜也がいたからやめずにすんだんだよ。
(亜也)えっ。
(まり)先輩とすごく合わなかったでしょ。
だけど亜也が一緒にいてくれたから頑張れた。
(まり)今ごろ言うなって感じだよね。
(亜也)ううん。
(まり)でも亜也がやめるって聞いて急に心細くなってついきついこと言っちゃったの。
ごめん。
(亜也)わたしこそ…ごめん。
亜也。
バスケやめても友達だよねわたしたち。
当たり前じゃない。
(亜也)イヤー!
(まり)アハハハ。
(理加)亜也姉ちゃんお母さんは?
(亜也)夕御飯のお買い物に行ったよ。
あのね今日ね保育所でねお絵描きしたの。
(亜也)わあ。
すごく上手に描けてるね。
飾っておこうか。
(理加)うん。
(亜也)えっとセロテープは…。
(瑞生)わあうまいもんじゃないか。
さすが俺の娘だ。
(亜湖)まーた出た。
(瑞生)やっぱさこういうのはセンスだからな。
やっぱお前も理加もおいらのいいセンスを受け継いだってことだな。
(亜湖)お父さんからとは限らないじゃん。
(瑞生)お前ホント素直じゃない。
素直じゃないー。
(弘樹)いっただきまーす。
あっこらバカ。
たまには行儀を考えろお前。
(潮香)どうしたの亜也?
(亜也)うん?
(潮香)さっきからぼーっとして。
ううん何でもない。
(潮香)はいお父さん。
(瑞生)うん食べよう。
(潮香)何取るお父さん?
(瑞生)俺はね卵と厚揚げ。
(潮香)亜也。
亜湖が上がったらお風呂入んなさいよ。
(亜也)うん。
お父さんお茶。
(瑞生)うんありがと。
(瑞生)おっどうした?
(潮香)亜也?養護学校行ってきたの?パンフレットあったから。
この間行ってきた。
(瑞生)亜也さあ。
いや折りを見てなお前にも話をしようと言ってたんだよ。
さあさあ大丈夫か?水野先生にね亜也と同じ病気の患者さんを紹介されたの。
亜也より一つ上だけどすごく明るくてしっかりした女の子だったの。
(瑞生)亜也。
お父さんとお母さんなお前が将来を選べるようにいろんな選択肢を用意したいと思ってるんだよ。
うん。
だから養護学校もその一つとして…。
わたしの将来はわたしが決める。
病気のために部活とかやめなくちゃいけないのはしょうがないと思う。
ほかにもいろんなことをいっぱいあきらめてきたけど全部しょうがないって思ってる。
みんなとは同じようにいかないこともよく分かってる。
でもそれでもまりたちと一緒にいたいの。
友達がいないところなんか行きたくないよ。
(亜也)友達までいなくなったらわたしわたしじゃなくなっちゃうから。
だから…お願いします。
分かった。
亜也がいちばん亜也らしくいられるのは東高なのね?だったらもう何も言わない。
お母さんも亜也の将来は亜也自身に決めてもらいたいから。
(潮香)じゃ亜湖頼んだわよ。
お母さんも保護者会終わったらすぐ行くから。
(亜湖)うん。
(亜也)後でね。
(潮香)うん。
(亜也)段差が多いから押しにくいでしょ。
(亜湖)別に。
まりちゃんたちにできてわたしにできないってことないよ。
ありがとう亜湖。
(亜湖)うん。
(部員)はい。
(部員)はい。
亜也。
(早希)遅いよ。
(亜也)ごめんね。
(まり)はいこれ。
(亜也)えっ。
(部員)みんなとおそろい。
あっでもわたし…。
(まり)コートにはいられなくても亜也はわたしたちのチームメートだから。
今日は亜也のために勝つからね。
うん。
(歓声)
(部員)頑張れ!
(亜也)行け!頑張れ!ナイス!行け!
(西野)以上で進路指導に関する議題は終わりましたがどなたかご質問のある方。
(香苗)ひとつよろしいでしょうか。
ちょうど池内さんがいらっしゃるので。
(西野)は?
(香苗)池内亜也さんのことについて学校側は今後どう対処なさるおつもりなんでしょうか?
(雅代)ウチの娘からは授業が度々遅れると聞いてるんですけど。
(保護者)そんな状態でほかのクラスと差が出るっていうことはないんですか?
(教頭)ああいやいや。
えー今後については現在池内さんと話し合ってるところです。
(声援)
(潮香)皆さまには本当にご迷惑をおかけしています。
娘も十分それは分かっています。
私どもといたしましてもできるかぎりのことはするつもりですのでどうかもう少し娘が東高にいられるように助けてやっていただけませんでしょうか。
(香苗)十分やってるじゃありませんか。
そのせいでウチの早希は2学期の成績が落ちてるんですよ。
(西野)いやお母さんあの…。
(雅代)お子さんは車椅子をお使いなんでしょ?常に誰かの助けを必要としているわけですよね?はい。
(香苗)もしウチの子がお手伝いしてるときに何かあったらと思ったら心配でしょうがないんですよ。
(保護者)責任なんて取れませんし。
(遼平)まあ同じ親としては応援してあげたいっていう気持ちもありますけどね。
(保護者)池内さんがお子さんのことを思われるのと同じようにわたしたちも自分の子供が心配なんです。
それはそのとおりだと思います。
(保護者)でしたら…。
(佐知子)でもやはり設備が整ってないところよりもっとお嬢さんに合った環境のところがあるんじゃないでしょうか?
(保護者)あの娘さんのご病気回復は困難と伺ったんですが…。
まりー!
(潮香)娘の病気は主治医の先生から治療法のない病気だと言われました。
(潮香)いずれは字を書くことも一人で食事をとることも話すことも難しくなるそうです。
最初は信じられませんでした。
主人も私も。
ほかの病院を回ったり何冊も医学書を読んだりして何かの間違いだと思いたくて…。
でも事実でした。
娘に病気のことを話したとき言われました。
「どうしてわたしなんだ?」って。
「まだ15歳なのに」って。
(潮香)娘はこれまでにいろんなことをあきらめてきました。
休みの日に友達と映画に行くことも大好きだった部活も。
でもそんな娘が学校に行くことは本当に楽しみにしてるんです。
友達に会えるって毎日笑顔で登校していくんです。
(声援)
(潮香)このままこの学校にずっとはいられないことも娘は分かっているはずです。
ですからもう少しほんの少しだけ娘に考える時間をいただきたいんです。
どうか自分で決断するまで待ってはいただけないでしょうか。
いつかこの学校を去るとき自分の将来は自分で決めたんだってそう胸を張って大好きな東高から転校させてやりたいんです。
親のわがままだということは重々分かっています。
でもどうぞ…。
どうかよろしくお願いいたします。
(雅代)池内さん確か保健師をなさってるんでしたよね?はい。
そんなにお子さんをここに通わせたいならあなたがそばについていればいいじゃないですか?
(香苗)お仕事辞めることはできないんですか?
(亜也)「体育館に響くボールの音が好き。
放課後の静まり返った教室も窓から見える風景も床のきしむ廊下もホームルーム前のおしゃべりもみんな好き」
(歓声)
(亜也)「迷惑をかけるだけかもしれない。
何の役にも立てないかもしれない」・『OnlyHuman』2014/05/30(金) 14:57〜15:53
関西テレビ1
1リットルの涙 #07[再][字]【難病に侵された少女を描いた感動ドラマ 沢尻エリカ】
「私のいる場所」
詳細情報
番組内容
新しい年を迎えた亜也(沢尻エリカ)は、車椅子を使うようになったものの、潮香(薬師丸ひろ子)と瑞生(陣内孝則)をはじめ家族や、クラスメイトの遥斗(錦戸亮)、まり(小出早織)、早希(松本華奈)たちに支えられながら、明るさを失わずに毎日を過ごしていた。そんな折、潮香は、亜也の担任の西野(佐藤重幸)から「亜也を養護学校に転校させてはどうか」と持ちかけられる。
番組内容2
クラスの一部からは、「亜也のせいで授業が遅れて困る」とクレームも出ているのだという。突然の話に困惑した潮香は、主治医の水野(藤木直人)に相談を持ちかけるが…。
出演者
沢尻エリカ
薬師丸ひろ子
錦戸亮
成海璃子
真田佑馬
三好杏依
佐藤重幸
小出早織
水谷百輔
松本華奈
橋爪遼
葵
川原真琴
星野奈津子
兎本有紀
かとうかずこ
大西麻恵
*
藤木直人(特別出演)
陣内孝則
原作・脚本
【原作】
「1リットルの涙」木藤亜也著(幻冬舎文庫)
【脚本】
横田理恵
監督・演出
【演出】
村上正典
【企画】
関谷正征
中村百合子
【プロデュース】
貸川聡子
江森浩子
【アソシエイトプロデュース】
小椋久雄
音楽
上田益
【主題歌】
「Only Human」K
【挿入歌】
「粉雪」レミオロメン
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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