死神くん #6 2014.05.31

(主任)悪魔に3人もの人間の魂を奪われた罰として死神No.298が消滅処分となりその担当監死官No.16も連帯責任で消滅しました。
死神No.413がこれ以上の失態を重ねたならばその担当監死官である監死官No.45君も消滅する事になってしまいますよ。
今後は君自身も直接人間に対処してミスを防いでください。
(監死官)監死官の私がそんな事まで?君を失いたくないから言ってるんですよ。
出来の悪い死神No.413の道連れが嫌なら君自身で身を守るしかない。
まあ私なら守るだけの力は持ってますけどね。
付き合ったら助けてくれるのかよ?もちろんです。
楽しみにしてますよ。
セクハラ親父が!
(死神No.413)悪かったな…。
だったらちゃんとしてくれねえ?人間なんかに同情して規則違反繰り返すようなバカの巻き添えはごめんだよ。
(カラスたちの鳴き声)何かあったのか?予定外の自殺志望者だ。
止めないと私らが消されるぞ!ああ…。
(呼び出し音)
(アナウンス)「留守番電話に接続します」困るんですよねえ。
死亡予定のない人間に勝手に死なれると魂の数の帳尻が合わなくなるんです。
(高山里奈)誰?死神と申します。
基本的には死亡予定者を天に送り届けるのが仕事なんですが予定外の自殺を止めるのも任務に含まれてまして。
(里奈)死神?でどうして自殺を?あっそんなふうに見えた?例えばお仕事にご不満でも?ないわよ。
私仕事出来るし結構偉いの。
健康上のお悩みとか?人間ドックの結果も極めて良好よ。
では異性関係?自慢じゃないけど結構モテるの。
確かにおきれいな顔立ちですよね。
でなぜ自殺を?別に死のうとしてたわけじゃなくて風に当たりに来てただけよ。
それなんのコスプレか知らないけどイケてないわよ。
そうだったんだ…。
鵜呑みにしてどうすんだよ?いつになったらバカが直るんだこのボケ!!いやしかし話を聞く限り死ぬ理由が見当たらないし…。
里奈さんの雑誌に出られるなんて本当光栄です。
今日は強い女のイメージでお願いね。
編集長終わったら一杯行く時間あります?お酒よりいい写真がほしいんだけどなあ。
またふられたかあ。
編集長お願いしていた取材の件で皆さんいらっしゃってるんですけど。
(里奈)うちの雑誌の宣伝もして頂けるんですよね?
(記者)ええもちろん。
よろしくお願いします。
じゃあこちらへ。
(記者)里奈さんの雑誌の支持が高いのは男や社会に左右されない女のプライドが反映されてるからだと思うんです。
(里奈)そういうプライドもあるかもしれないけど私は身の丈に合った女の生き方を探してるだけのつもりよ。
(記者)いい女は自分を知ってるって事ですかね。
いい女だなんて…。
そう言われるのは嬉しいけど自分では自覚してません。
やっぱりさ彼女の言うとおり死ぬ理由ないよな。
カラスの報告間違いなんじゃないのかい?私が仕込んだ偵察隊が間違いだと?いつも間違ってんのはお前だろうがカス!そりゃそうだけどさ…。
こんな時でも新たな死亡予定者だぞ。
和田明くも膜下出血による突然死。
こっちは私に任せてお前は死亡予定者の元へ行け!はい。
くれぐれも余計な同情すんじゃねえぞ!わ…わかってますよ。
(里奈)最新のコレクションもいいけどやっぱり自分の目で見ないと。

(和田明)美優…ほい。
(和田美優)「ママがいないからって学校でいじめられたの」「さやかちゃんみたいなママがいたら美優も楽しいのになあ」今日が勝負だ。
ちゃんと覚えてしっかり甘えろよ。
うん…。

(桐野沙也加)明さん待った?全然。
沙也加忙しいのにごめんな。
ちょっと渡したいものがあってさ。
(沙也加)渡したいもの?何?内緒。
アハハ…!
(呼び出し音)
(アナウンス)「留守番電話に接続します」何してんの?はっ…!今度は睡眠薬か。
忙しいと脳が興奮して眠れないの。
だから仮眠をとろうとしてただけよ。
この男が原因で死のうとしたんじゃね?私を誰だと思ってるの?男なんかのために死ぬわけないでしょう。
大体あんた何?モデル志望なら私を怒らせないほうがいいわよ。
私はさっきの死神の関係者。
監視役だ。
また死神?そういうとっぴな売り込み方通じないわよ。
やっぱりこの仕事するにしてはいい女すぎるよなあ。
(沙也加)どうしたの?美優ちゃん。
元気ないわね。
ママがいないからって学校でいじめられたの。
さやかちゃんみたいなママがいたら美優も楽しいのになあ。
(沙也加)えっ?コラコラ沙也加が困ってるだろう。
向こう行って遊んでなさい。
うん…。
別に私は困らないけど。
それとも私じゃご不満?いやそうなったら俺だって嬉しいけどさ。
ジャン!出張土産ほしいって言ってたろ。
無理しちゃって…。
ありがとう!はい。
これは?今度の事業でお金が要るんでしょう?いいのか?また連絡ちょうだい。
美優ちゃんにもよろしくね。
うん。
美優ちゃんまたねえ!バイバイ!じゃあね。
うん。
まあまあの仕事だったかな。
あの…。
あっビックリした!和田明さんですよね。
今のがお仕事なんですか?なんですかいきなり。
あっいやどういうご職業なのか知りたかったもので。
まあ…女性を幸せにするっていう仕事かな。
ああそうでしたか。
立派なお仕事ですね。
実は私も同僚の女性の扱いには困ってましてどうしたらこう…仲良くなれるのかご教授願えませんかね?男の女の間には深い溝があるからな。
俺の経験からするとその溝を埋めるためには…。
花をプレゼントするのが一番だ。
花?ああ実に勉強になります。
っていうかあんたなんだ?あっすいません申し遅れました。
死神と申します。
死神?おめでとうございます。
2日後に突然死する運命に決まりましたのでお迎えに上がりました。
なんの嫌がらせ?いや嫌がらせとかではなく…。
心残りのないよう死ぬ前にやり残した事をするようおすすめしているわけなんです。
パパコイがいっぱいいるよ!おう!やはり娘さんの将来が心配ですよね。
あっちなみに先ほどいた女性がお母様なんですか?ちょ…それ娘の携帯…。
あっやっぱりこの人が。
あれ?こっちの人がお母様なんですか?あの…実はさっき偶然お会いしまして…。
あれ?あの…一体どの人が?どれがいいのかなあ…。
へっ?
(カラスの羽音)どう見てもふられた女の飲み方だなあ。
あのさ私の弱みにつけ込んでもグラビアは無理よ。
へえ〜弱みあるんだ。
とにかく自殺はやめてくれね?死なないって約束するならなんでもするからさあ。
(携帯電話の振動音)明さん?1か月も連絡くれないで何してたの?いやごめん。
例の事業で海外行っててさ。
そうだったんだ…。
明日行ってもいいかな?明日は仕事なんだけどな…。
そっか。
なら諦めるよ。
でも待って。
私の会社でいいなら…。
(里奈)「12時に」写真の男か?どうしても明日会いたいんだって。
強引なんだから。
これお勘定。
ああ毎度はい。
あの人誰と話してたのかなあ…。
(社員)今回ね「大人女子の嗜みワイン」っていう企画なんだけどタイアップが入ってるのね。
だからとにかく美味しそうに。
わかった。
よろしくね。
まずファーストカットが…。
(里奈)じゃあ私別件があるから。
あとはよろしくね。
はいお疲れさまです。
なあ美優里奈ちゃんの事気に入ってたよな。
うん。
美味しいハンバーグ作ってくれた。
だったらこれ覚えとけ。
「りなちゃんは優しいから大好き」「りなちゃんがママだったらみんなに自慢出来のになあ」
(明)しっかりやれよ。
あっ美優ちゃんも来てたんだ!これ欲しがってた絵本。
覚えててくれたの?りなちゃんは優しいから大好き。
りなちゃんがママだったらみんなに自慢出来るのになあ。
ママ…?あのさもし嫌じゃなかったら…これ受け取ってもらえないかな?ちょっと…。
ほ…本気なの?君のおかげで事業もうまくいきそうだ。
あと一歩のところまで来てる。
本当に?うん。
それでさ…あと少しだけ助けてもらえないかな?いくら?あと500。
(里奈)いいわよ。
それで明さんの夢がかなうなら。
じゃあ表で待ってるから。
うん。
いやあよかったよかった。
なあ今の男が死ぬのか?はい。
それでたくさんの候補者の中からどうやら彼女を美優ちゃんの母親に決めたようです。
たくさんの候補者?携帯に色んな女性の写真がありました。
さすが女性を幸せにするお仕事の方ですね。
皆さんいい笑顔でしたよ。
それの何がよかったんだよボケ!えっ?あの女は利用されたんだよ!子連れの結婚詐欺だ。
サギ?嬉しそうだなあ!
(里奈)そう?あっ彼から指輪もらったの。
色んな女に同じような事やってんじゃね?何が言いたいの?他にも女がいるんだよ。
あんた騙されてんだよ。
あんただって知ってたんじゃね?だから死のうと思って…。
私は騙されてふられるようなダサい女じゃないの。
男や社会に左右されないいい女。
これが私よ。
自分の事知ってるつもりならさ現実認めたら?私と明の邪魔がしたいわけ?ひょっとして彼につきまとってた妄想女ってあんたなの?電話がくる度彼とっても迷惑がってたわよ。
他の女といる時はあんたもそう言われてたんじゃね?やめてよ。
バカバカしい!和田明に振り込み500万。
随分貢いだねえ。
それは彼の事業に出資しただけよ!頭大丈夫か?それを騙されたって言うんだろ?今からデートなの。
騙した女とわざわざデートする?それはもう500万むしり取りたいからじゃね?どうしました?
(里奈)この女連れ出してくれる?暑苦しい毛むくじゃらの妙な格好の。
えっ?
(里奈)面白い?美優は本当に君の事好きなんだな。
(明)前々から考えてたんだけどそろそろいいタイミングなんじゃないかな。
その前に聞いていい?うん。
私の他には誰もいないよね?何言ってんだよ。
結婚しようとしてるんだぞ。
あっ…そうだよね。
うん。
じゃあこれを明日役所に出しに行こう。
うん。
美優ちゃんもうちょっと海の近く行こうか?うん!よし。
(里奈)わあ!危ない気をつけて。
ゆっくり行こうよ。
あっ…。
(明)うっ…。
振り込んだから。
仕事頑張ってね。
悪かったな。
(倉田刑事)和田明さんですね?なんですか?
(中野刑事)署までご同行願えますか。
(里奈)えっ待ってください。
一体なんなんですか?
(倉田)複数の女性から結婚詐欺の被害届が出ています。
嘘だよね?明さん。
なんかの間違いよね?
(パトカーのサイレン)
(サイレン)ここまで来たら認めるしかないんじゃね?
(倉田)お前が父親から譲り受けた町工場多額の借金抱えてたそうだな。
詐欺はその返済のためか?いや…覚えがないですね。
(中野)あんたが結婚を約束して数十万単位の金を借りたまま連絡が途絶えたという被害届が複数の女性から出てるんだぞ。
その方たちが何言ったから知らないですけど証拠あるんですか?悪い奴だなお前。
証拠を残さないために現金手渡しにしたんだろうが!余罪も含めて徹底的に追及してやるからな!帰してくれないんですか?娘が一人で待ってるんだよ!わあっ!えっ…なんでお前が!?どうやって入った?死神ですから壁をすり抜けるぐらいは出来ますよ。
うわあ!えっ!えっ…!まあ自慢出来る能力といえばこれぐらいなんですが。
本物なのか?えっ…信じてなかったんですか?えっ…俺本当に明日死ぬのか?だからやり残した事をとおすすめしていたわけでして。
困りましたね。
明日夕方の死の時まで24時間を切ってしまいましたがこの状況じゃ何も出来ませんよね。
あっ!だったら死神さんよここから出してくんねえか。
死ぬ前にやるべき事をさせるのが仕事なんだろ?娘と過ごせる時間は今晩と明日しかないんだよ!あっいやしかし人間に同情するなと強く言われておりまして。
このまま娘を天涯孤独にしろって言うのかよ!あの…娘さんの事も大事でしょうがお金を騙し取った女性の事も考えて差し上げるべきじゃありませんか?騙し取った?人聞き悪いわ。
あれはあいつらがくれるっていうからもらってやったんだ。
けど里奈さんの結婚の話はお金を騙し取るための嘘ですよね?嘘じゃねえよ。
けどあなたはこの婚姻届をゴミ箱に捨てた。
死神さんこれは…他の封筒と間違えて捨てただけ。
えっ?俺本気で結婚するつもりだったんだよ。
だからこれを里奈に渡して役所に…明日俺の代わりに届けといてくれって頼んどいてくれないかな?どういう事ですか?娘さんが心配だからって騙して捨てるつもりだった人に娘を育てる責任を押しつけようって言うんですか!?里奈だって望んでた事なんだよ。
俺と結婚して美優のママにもなって…。
美優だって喜ぶんだ。
やり残した事させるのがあんたの仕事じゃないのかよ?それで里奈さんは幸せになれるんですかね…。
里奈さんはあなたからの連絡が途絶えた事に失望して飛び降り自殺までしようとしてたんですよ。
えっ?私の母親はさ父親に捨てられて女手一つで苦労して私を育てたの。
だから私は男にだけは騙されず自分の力で幸せを掴もうと思って生きてきたの。
それでなんであんな男に引っかかったかな〜。
明とは「工場男子」って企画の取材で出会ったの。
(里奈の声)油まみれで働く姿は私の周りのチャラチャラした男とは全然違ってた。
これがうちでしか作れない部品なんだよ。
(里奈の声)夢を語る姿も特別に輝いて見えた。
パパ〜!おうおかえり。
今日学校で褒められたよ!え〜!美優すごいなあ!
(里奈の声)奥さんに先立たれて美優ちゃんを一人で育ててる姿にも母性本能をくすぐられたのかもしれない。
3人で過ごす時間は本当に楽しかった。
いい女ぶって肩ひじ張ってた私が唯一安らげる場所だった。
その時間だけ本当の私でいられたのかもしれない。
まんまと騙されたって事じゃね?でもさ騙したなら逃げればいいわけよね。
彼はわざわざ求婚しに来たのよ?他の女は騙したかもしれないけど私には本気だったって事なの!だからそれは金をふんだくるための罠だろうが!本気で結婚してくれると思ってたわけ?でも彼は明日婚姻届出しに行くって…。
婚姻届はゴミ箱に捨てられていたんですよ。
ところが運命を知って態度を一転しました。
運命?明日死ぬんだよ。
明日死ぬ?あんなに元気なのに?死の運命は突然襲う事もあるんです。
それがわかった途端あなたに婚姻届を出しておくよう伝えてくれと私に頼んできました。
残された娘を心配してあんたに母親の役目を押しつけようって腹さ。
死ぬ運命じゃなきゃトンズラしてたよ。
本当に…死神なの?はい。
わかったならあの男の事は全て忘れろ。
男に都合よく利用されるのはいい女じゃなくね?ん〜!あ〜っ!ああっ!手間かけたわね。
でも安心して。
私は男にだけは騙されないってそう決めて生きてきたの。
じゃあもう死なないって約束するな?詐欺師なんかのために死ねないわよ。
悪いけど今日はとことん付き合ってもらうからね。
あ…いや…しかしそれ以上飲むと任務に支障をきたす恐れ…。
引っ込んでろカス!は…はい…。
じゃあ新しい未来に乾杯でもするか。
乾杯!乾杯!乾杯!はっ…強い!
(里奈)来月号では男に頼らず独身を貫くいい女を特集します。
すでに大物女優や文化人の掲載許諾を得ています。
『ボヌール』らしい女の生き方を提案していきましょう。
(一同)はい。
あと1時間ほどでいらっしゃいます。
こちらです。
大原さん入られます!打ち合わせのあと取材に入りますのでよろしくお願い致します。
(美優)里奈ちゃん。
(里奈)あ…美優ちゃん。
勝手に来てごめん。
パパが朝になっても帰ってこないの…。
(里奈)ありがとう。
もう大丈夫だから。
美優一人で不安で…。
パパはどこなの?仕事じゃないかな?忙しいって言ってたから。
今日帰ってくるかなあ?今度の美優の誕生日プレゼントをねパパにおねだりしようと思ってたの。
プレゼントって?ママ。
里奈ちゃんを私のママにって。
だって私里奈ちゃんといる時間だけは本当に楽しかったの。
里奈ちゃんにもっと色んな事を教えてほしいの。
だって私里奈ちゃんみたいなかっこいい女になりたいもの…。
ちょっと待ってて。
(泣き声)あの男の事は全て忘れるんじゃなかったのかよ。
でも今日で美優ちゃんは一人ぼっちに…。
お前は金を騙し取られて捨てられるはずだったんだぞ?
(泣き声)あの娘の言葉だってあの男に仕込まれたものなんじゃね?
(中野)高山里奈さん。
和田明さんの口座にあなたの名義で振り込みがあるのがわかったんですが署までご同行願えますか?いい機会だ。
あの男の罪を全て警察に話してきれいさっぱりけじめつけろ。
他の騙された女のためにもな。
(机を叩く音)いい加減認めたらどうなんだい?女を騙して金をふんだくったって。
ええ?とにかくここから出してくれよ。
ああ?俺今日死ぬんだよ。
娘に別れを言いたいんだよ!
(倉田)何訳わかんない事言ってんだ!お連れしました。
(倉田)おう。
(倉田)高山里奈さんここにいる和田明の口座に2度にわたって500万ずつ計一千万振り込んでますね?はい。
(倉田)それは結婚の約束を前提に騙し取られた金ですよね?全て話してもらえますか?謝るなら最後のチャンスかもしれませんよ。
里奈…。
迷惑かけたな。
悪かった。
ようやく認めたか。
本当迷惑だわこんなところに連れてこられて。
刑事さん私は女性誌の編集長をしてて強い女の生き方を読者に提示する立場でもあるんです。
そんな私が詐欺なんかに騙されると思いますか?
(倉田)えっ?えっ?えっ?
(中野)現に一千万振り込んでるじゃありませんか。
それはこの人から夢を買った代償に支払ったお金です。
(里奈)でも夢に挫折は付きものです。
私が夢にかけた思いが彼の思いと違っていたとしてもなんの後悔もありません。
(倉田)じゃああなたは詐欺の被害に遭ってないと?この人に騙された事など一切ありません。
女ってのはわかんないもんだなあ…。
本当にバカだな!なんであんな事言った?だって釈放されなきゃ美優ちゃんと会えずに死ぬのよ。
美優ちゃんに同情したのか?ま…まさか騙した男に!?あのさ彼に騙された女の被害総額わかってるの?私らはわかるよ。
7人で合計400万。
私の預金でなんとかなるわね…。
彼女たちにお金を返す役目を引き受けてくれない?はあ?死なないって約束するならなんでもしてくれるのよね?何考えてんだお前。
だって父親が死んだ上に色んな女の恨みを買い続けるなんて美優ちゃんが可哀想。
私もママとして耐えられない。
ママ?また拾ってきたのかよ。
まさか役所に提出する気か?もうすぐ死ぬ人間と結婚するってのかよ!?いけない?いい女のプライドはどこ行ったんだよ!自分の過ごした時間を信じるのも女のプライドじゃないの?男に騙されないで幸せ掴むんじゃなかったのかよ?これが私の選んだ幸せよ。
美優ちゃんのママになるって決めた以上自殺なんて考えない。
だったらあんたも安心でしょ?
(里奈)それとさもう1つ頼んでみていい?明さんの死を遅らす事は出来ない?それは運命を変える事だ。
やっちゃいけない決まりだ。
やっちゃいけないって事はやれない事もないって事よね?あんたむちゃくちゃ言うなあ。
無理でも一応言っておかないとさ。
せっかく結婚するのに1日だけじゃちょっと寂しいじゃない?せめて1年…1年だけでいい一緒に暮らしたい。
とりあえず高山里奈の自殺は避けられる見通しです。
それはよかった。
でもさあの死神の事だからこの先何がある事か…。
ひょっとして決心がついたんですか?だってあいつの巻き添えで消滅するのは嫌だもん。
わかりました。
後ほど私の部屋に来てください。
掃除しとかないとな…。

(主任)監死官No.45私を騙したんですね。
君が天界のルールを愚弄するとはね。
たった1年だろ?大目に見ろよ。
これから深い付き合いになるわけだし…。
その話はなかった事にしてください。
君以外にも美しい監死官はいくらでもいます。
(扉の閉まる音)まさか…あんたが人間に同情するとはねえ。
なんでだろうな?あんまりにもバカだから私にも魔が差したんだよ。
つくづく女はわからないねえ。
お前がわかってないのは女だけじゃねえだろうがカス!
(倉田)ああ…チッ…。
まさか釈放になるとは…。
(倉田)ああ。
女2人同時に訴えを取り下げたんだ。
しょうがねえだろ。
全く納得出来ねえけどな。

(カラスの羽音)君のおかげだな。
本当にありがとう。
俺は本当にダメな人間だった。
君にただ甘えて傷つける事しか出来なかった。
本当に悪かった!もし生まれ変わって…君に出会えたなら今度は本当の夢を語れる男になって君と結婚出来る男になりたい。
生まれ変わらなくたってまだ結婚出来るわ。
無理だよ。
君には別の人生がある。
素晴らしい人にも出会える。
バカな事言ってんじゃないよ!私の事思いやってくれたの?嘘でも嬉しい。
嘘じゃない。
心から君の幸せを願ってる。
(里奈)これが私の幸せよ。
誰になんて言われようと私にとってはあなたといた時間が一番なの。
美優ちゃんの事は私に任せて。
何泣いてるの?美優ちゃんが見てるのに。
私がいじめて泣かせたみたいじゃない。
す…すまない…。
すまない…。
急いだほうがいいんじゃないか?
(美優)里奈ちゃんかっこいい!
(里奈)美優ちゃんも素敵よ。
きれいだよ。
ありがとう。
本当に幸せに出来ましたね。
(美優)パパも里奈ちゃんもどうして泣いてるの?あ…嬉しいからだよ。
じゃあみんなで思いっきり笑おうか!そうだな!
(カメラマン)では最高の笑顔で。

(カメラのシャッター音)
(時計の秒針音)残念だが運命は変えられなかった。
でも父親を恨む女はもういなくなった。
あとはあんたが美優ちゃんの事ちゃんと守ってやる事だ。
あんたに言われなくたってそうするわ。
頑張れよ。
ありがとう。
(カラスの鳴き声)ママ!何?美優。
(主任)手帳の書き換えと死亡予定者に関わる詐欺被害者の訴えを取り下げるよう操作した件の罰として監死官No.45の寿命はさらに削られ連帯責任でパートナーである死神No.413君の寿命もまた削られました。
君たちはもはやこれ以上の失態は許されない状況です。
命が惜しいならば…。
真面目に任務を遂行しなさい。
悪かったな。
別にいいよ。
今までさんざん俺がロウソクすり減らしてきたからな。
お前のそういうとこがダメなんだよカス!そうやって簡単に同情してたらまた命削られるんだぞ。
ダメでいいよ。
あんたの事ちょっと見直したんだ。
なんのまねだよ…。
プレゼントだよ。
2人の間の溝を埋めようと思ってさ。
カスが気持ち悪いんだよ!話が違う!
(カラスたちの鳴き声)なんかあったのか?私らの担当区域で妙なもんが流行ってるらしい。
妙なもん?
(物音)
(立花ゆかり)誰?
(悪魔)随分な言い方だなあ。
君が僕を呼んだくせに。
ひょっとしてあなた…。
君が会いたいと願った悪魔です。
願いがあれば言ってみてください。
3つまでならどんな願いもかなえます。
ご満足頂けると思いますよ。
それと引き換えに魂を頂きますがね。
歌を歌ってるんですよね?限られた人間だけが栄光を手にする世界です。
これまでも多くの人間が悪魔に魂を売る事で栄光を手にしてきました。
ためらう必要は何もありません。
栄光の陰には闇が必要なんです。
悪魔の野郎がさ私らにケンカ売ろうとしてるらしいんだよね。
お届けに上がりました。
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番組サイトよりご応募ください
(悪魔)君の曲を世界チャートナンバー1にする事だって出来る。
やめろ!
(悪魔)死なせてやれよ〜。
悪魔から手を離せ!
(ゆかり)AMIを殺して!
(黒柳徹子)ゆかりさん!座りにくいわねここ。
激励。
2014/05/31(土) 00:26〜01:26
ABCテレビ1
死神くん #6[字]

敏腕女性編集長・里奈が恋したのは子連れの結婚詐欺師。それでも死期の迫った男を信じようとする里奈…。その姿に心を動かされた監死官(桐谷美玲)と死神(大野智)は!?

詳細情報
◇番組内容
今回の死亡予定者は結婚詐欺師の男!被害者には、敏腕女性編集長の里奈もいた。監死官は、詐欺の事実を里奈に告げ、詐欺師の明とはもう関わらないよう忠告する。その矢先、明が詐欺容疑で逮捕されてしまう。里奈は、思いもかけない行動に!?そして監死官は、これまでにない行動に出るのだった…!
◇出演者
大野智、桐谷美玲、菅田将暉、松重豊
【ゲスト】
伊藤歩、鈴木浩介
◇原作
えんどコイチ『死神くん』(集英社文庫<コミック版>)
◇脚本
橋本裕志
◇監督
常廣丈太(テレビ朝日)
◇主題歌
嵐『誰も知らない』(ジェイ・ストーム)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】内山聖子(テレビ朝日)
【プロデューサー】飯田爽(テレビ朝日)、西河喜美子(テレビ朝日)、下山潤(ジャンゴフィルム)
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/shinigamikun/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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