平野圭祐
2014年5月30日22時15分
動物を擬人化し、「日本最古の漫画」と評される国宝絵巻「鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)」(平安~鎌倉時代、京都・高山寺〈こうさんじ〉蔵)の全4巻が10~11月、京都国立博物館(京都市東山区)の特別展で一挙に公開される。博物館が26日発表した。4年に及ぶ修理の完成を記念したもので、公開は2007年以来。
相撲や水浴びなどに興じるウサギやカエル、サルなどをユーモラスに描いた墨絵で、朝日新聞文化財団の助成を受けた修理が昨春に終わった。折れや擦れが目立ってきたため裏側から和紙で補強、汚れを取って画面が明るくなり、線が見えやすくなった。
特別展「国宝 鳥獣戯画と高山寺」は博物館や朝日新聞社などの主催で、10月7日開幕。高山寺を開いた高僧を描いた国宝「明恵(みょうえ)上人像」も含め80件を展示する。11月24日まで。
博物館はまた、新しい常設展示館「平成知新館(ちしんかん)」の開館記念展「京(みやこ)へのいざない」(9月13日~11月16日)も発表。国宝「伝平重盛(たいらのしげもり)像」など京都ゆかりの国宝・国重要文化財が160点以上出展される。
いずれも問い合わせはテレホンサービス(075・525・2473)。(平野圭祐)
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