| 上杉隆 氏は、2011年9月22日付のダイヤモンドオンライン記事において、読売新聞を名指しにしつつ、原発事故以来、大手メディアは海外政府による退避措置を殆ど報じてこなかったと批判している。そして当時
3月24日
に自らのメルマガで各国の退避措置のリストを配信したところ「デマ扱い」された、と述べている。 しかし上杉氏の引用しているこのリストは、以下に見るように、読売オンライン 3月19日 付記事にあるリストとまったく同一であり、リストにおける国の順番、記号、改行、末尾の全角スペースまで一致している。こうした点と日付の先後関係から、上杉氏の記事は読売オンラインからコピー&ペーストによって盗用された疑いが強い。 また同時に、上杉氏による批判とは裏腹に、読売が当時このリストによって各国の退避措置を報じていた事実も明らかとなった。さらに、他の全国紙なども各国の退避措置を当時そのつど報じていた事は検証済であり、「大手メディアの情報隠蔽」を訴える上杉氏の記事は(盗用に関する件とは別に)虚偽にもとづいていることがはっきりしている。 上杉氏は盗用を否定し、この件での報告書を公にすることを2012年11月1日に公言したが、いまだに実行されていない。また当初、上杉氏は問題のリストは読売新聞の発売前に入手したと主張していたが、後に全く逆のことを裁判所に対して述べている。 |
| こんなにあった! 海外政府による日本からの退避勧告 【3月23日現在、原発事故への各国政府の対応。 ▽米国 福島第一原発から80キロ圏外への退避勧告 チャーター機で約100人が台湾へ退避 外交官らの家族約600人に退避許可 軍人の家族2万人の国外退去を支援 ▽英国 福島第一原発から80キロ圏外への退避勧告 チャーター機を香港まで運航 ▽フランス 出国または東京以南への移動求める 政府機で241人がソウルへ退避 エールフランスに増便を指示 ▽イタリア 出国または東京とその以北からの退避勧告 特別航空便の運航を検討 ▽スイス 被災地と東京・横浜からの一時退避勧告 チャーター機の運航を検討 ▽オーストリア 出国または東京・横浜からの退避勧告 ▽スペイン 福島第一原発から120キロ圏外への退避勧告 チャーター機を運航 ▽ロシア 輸送機を派遣 ▽ベルギー 軍用機を派遣 ▽チェコ 軍用機で106人が帰国 ▽クロアチア 出国または南部への退避勧告 ▽オーストラリア 福島第一原発から80キロ圏外への退避勧告 ▽ニュージーランド 福島第一原発から80キロ圏外への退避勧告 ▽韓国 福島第一原発から80キロ圏外への退避勧告 ▽シンガポール 福島第一原発から100キロ圏外への退避勧告 ▽フィンランド 東京とその以北からの退避勧告 ▽セルビア 出国を勧告 ▽イスラエル 東京周辺から西日本などへの退避勧告 ▽ドイツ 出国または東京・横浜からの退避勧告 ▽台湾 高齢者、子供、女性に出国検討求める】 諸外国の動きを 報じただけで「デマ扱い」 これは、3月の原発事故発生直後、筆者が自らのメルマガで配信した世界各国の避難勧告の様子である。 日付は 3月23日 現在とあるが、実際は3月15日にはほとんどの国がこうした勧告を出していたのである。 ところが、当時の日本では、世界のこうした動きを報じるだけで「デマ扱い」され、非難の集中砲火を浴びたものだ。 (中略) さらに大きな問題は今なお、こうした事実が公表されず、どのメディアも報じないことにある。 |
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読売オンライン記事 2011年3月19日08時17分
読売新聞紙面 2011年3月19日 5面 |
| 読売オンライン2011年3月19日 |
上杉氏 ダイヤモンドオンライン2011年9月22日
(次頁・次々頁)
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| ・上杉氏は、2011年9月22日のダイヤモンド・オンラインの記事およびそれを収めた著作『国家の恥』において、昨年3月の原発事故後の各国による退避措置のリストを掲載している。これはメルマガ記載の
3月23日
(配信は24日)の情報からの転載
としているが、
内容は並び順から言葉遣いに至るまで
3月19日
付の読売新聞に掲載されたリストと同一
である。 ・上杉氏はこのリストについて著作『国家の恥』のなかでは 「 著者調べ 」 としている。 |