[シネマトゥデイ映画ニュース]　ゴリラがプロ野球チームに入団し、活躍するという奇想天外な物語が話題の韓国映画『ミスターGO!』に出演する俳優のオダギリジョーが本作に出演した時のことを振り返った。

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　万年最下位のプロ野球チームが、大物ルーキーとしてサーカス出身のゴリラ、ミスターGOを迎えたことから起こる騒動を描いた本作。オダギリはミスターGOのうわさを聞き付け、彼を獲得するために韓国にやって来る、中日ドラゴンズのオーナー・イトウを、マッシュルームカットのメガネ姿で怪演している。

　3年前のカンヌ国際映画祭で、本作のメガホンを取ったキム・ヨンファ監督と会食する機会があったというオダギリ。その際、ゴリラが野球をするという本作の構想を聞いて大爆笑したといい「キム監督のチャレンジ精神に賛同したんです。大人たちが集まって、最新技術を使いながらそういった題材を映画にしようとしている姿勢が面白くて」とオファーを受けた理由を明かす。

　そんな本作は、子供が楽しめるようなユーモラスな設定ながら、よく練り込まれたストーリー展開で大人の鑑賞にも堪え得る。まさに幅広い年齢に訴求する一本といえそうだ。オダギリ自身も「いわゆるファミリー向けの映画に出演するのは自分でも珍しいと思います。もともと仕事の選び方として、自分が（観客として）観ないだろうな、と思うような映画には出てこなかったんです。これは単なる好みの問題なんですが、今までファミリー向けの映画を観る機会もあまりなかった」と振り返る。

　しかし、完成した映画については「最後、泣きそうになってしまいました」というオダギリ。「ゴリラが野球をやるということで、子供はもちろん楽しめるでしょうが、気を抜いていると大人だってホロッとさせられます」と笑顔を見せた。

　今年に入ってから、テレビドラマ「アリスの棘」「極悪がんぼ」「リバース エッジ 大川端探偵社」、そして本作など数多くの出演作の放送、上映が続いている。そんな状況についてオダギリは「駆け出しの頃のように働いていますよね」と笑いながら、「偶然が重なって露出が増えていますが、また、控えます（笑）」と付け加えていた。（取材・文：壬生智裕）

映画『ミスターGO!』はシネマライズほかにて全国公開中