
中央アジアのカザフスタンであった世界アームレスリング選手権大会90キロ級に出場した室蘭アームレスリング連盟会長の伊藤和也さん(41)がこのほど帰国した。初の世界舞台で右腕部門6位、左腕部門8位の成績。一流選手を間近で見て「とても良い経験になった」と刺激を受けた。
大会は11月30日〜12月3日まで開催。47カ国から世界の猛者約400人が集結。出場した右腕部門には33人、左腕部門は37人がエントリー。試合はダブルイルミネーション(敗者復活制)のトーナメント方式で競った。
得意とする左腕部門は1回戦で優勝したロシア代表に敗れた。気持ちを新たに臨んだ敗者復活戦はブラジル、スウェーデン、ウズベキスタンの代表を倒すものの、カザフスタンの選手に敗れ8位に終わる。
右腕部門はアメリカ、スウェーデン、カナダの代表に勝利し順調に駒を進めたが、続くウクライナ、敗者復活戦ではキルギスタンの代表に善戦及ばず敗れ6位。伊藤さんは「競技に向かう姿勢や体つきが全く違った。技よりもまずは力が必要」。率直な感想を口にする。
尊敬する世界9連覇中のウクライナの選手と会話したことに触れ「『自分に合ったトレーニングをすればまだまだ強くなれる』と言われ、具体的なアドバイスを受けた。『来年また会おう』と言われた」と笑顔で振り返る。
さらに「会社の理解があったからこそ出場できた」と感謝。世界舞台を経験し「課題とやりたいトレーニングをたくさん見つけた」と収穫は大きい。「まずは上半身を鍛え直しパワーをつける。一番うれしいのは家族、仲間が喜んでくれること」。その期待に応えるため室蘭発の“剛腕”が再び世界を狙う構えだ。
(奥村憲史)
【写真=初の世界大会で右腕6位、左腕8位の成績を残した伊藤さん。「とても良い経験になった」と振り返る】
|