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32年間無戸籍の女性に住民票
5月30日 17時09分

32年間無戸籍の女性に住民票
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出生届が出されず、32年間、戸籍も住民票もないまま暮らしてきた関東地方の女性に、30日、自治体の判断で住民票が交付され、行政サービスが受けられることになりました。
しかし、国が所管する戸籍は今もない状態が続いていて、女性は「早く戸籍も作ってほしい」と話しています。

住民票を受け取ったのは関東地方の32歳の女性で、30日、住んでいる自治体の役所を訪れ交付を受けました。
女性は母親が夫の暴力から逃げていた際、別の男性との間に生まれましたが、離婚が成立する前で、民法の規定では夫の戸籍に入ることになるため、再び暴力を受けるおそれがあるとして出生届が出されませんでした。
このため、戸籍や住民票など本人を公的に証明するものが一切なく、住む場所や仕事も限られてきたということです。
国が所管する戸籍と違い、住民票は自治体の裁量で作ることができるため、女性は今月初め、戸籍がない人たちを支援する民間団体の協力を受け申請していました。
住民票を取得したことで、自治体が行う行政サービスが受けられるほか、運転免許の取得なども可能になります。
一方、戸籍は今もなく、女性は裁判を起こして戸籍を得るための手続きを進めています。
女性は「住民票ができて健康保険にも加入できたので、まずは歯医者に行きたいです。運転免許を取得したり銀行口座を作ったり、普通の人と同じことをやりたい。ようやく一市民になれましたが、まだ戸籍がないので、一日も早く戸籍を作って国民として認められたいです」と涙ながらに話していました。
この問題を巡っては、谷垣法務大臣が「こうした人たちをどう救済するか早急に詰めたい」と述べ、問題の解決に向けて対応を急ぐ考えを示しています。

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