脱税のセミナー会社幹部に判決05月29日 21時30分
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気功療法のセミナーを開いている会社の元社長ら幹部３人が、会員から集めたセミナー料、およそ８億円を脱税したとして、法人税法違反などの罪に問われている裁判で、福岡地方裁判所は２９日、３人に懲役２年から１年４か月の実刑判決を言い渡しました。
篠栗町に本社がある「アースハート」の元社長、野中邦子被告（６６）ら会社の幹部３人は、手をかざしただけで病気が治るなどとして、各地で開いたセミナーの受講料を、宗教法人への寄付として納めさせるなどの手口で、平成２２年までの３年間におよそ２７億円の所得を隠し、およそ８億円を脱税したとして、法人税法違反などの罪に問われています。
これまでの裁判で、弁護側は、「脱税する意図はなかった」として、執行猶予のついた判決を求めていました。
２９日の判決で、福岡地方裁判所の松藤和博裁判長は、「顧問税理士の意見に従っていたという３人の供述は信用できない」として、違法の認識はあったと指摘しました。
その上で、「平成１６年に、国税局から指摘を受けながらその時と似た方法で今回の犯行が行われている。脱税額も高額で、刑の執行を猶予すべきではない」として、野中元社長に懲役２年、ほかの２人の幹部に対して懲役１年８か月と懲役１年４か月の実刑を言い渡したほか、法人としての「アースハート」に罰金１億５０００万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。