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慎太郎氏、千昌夫の「星影のワルツ」で惜別…維新分党

2014年5月30日6時0分  スポーツ報知
  • 平沼氏(左)とともに会見する石原氏

 分党方針で橋下徹共同代表(44)と合意した日本維新の会の石原慎太郎共同代表(81)が29日、国会内で記者会見を開いた。千昌夫の名曲「星影のワルツ」の一節を引用し、「別れるのはつらい」と橋下氏への未練を強調しながらも、自身の新党結成を明言。維新は、「石原新党」と、結いの党との合流を目指す“橋下派”、そして別の新党を模索する“中間派”に3分裂する可能性が出てきた。

 「橋下君という人物を評価しているし、期待もしてました」。この日、維新の分党と、新党結成を正式に表明した石原氏が強調したのは、別れた相手・橋下氏への思いだった。

 結いの党と合流を目指す橋下氏とは別の道を歩むが、「(次の選挙で)同士打ちにならないようにしましょうと申し上げた」と今後の選挙協力を約束したという。「都知事時代に彼と出会ったことは、私の人生の快事。袂(たもと)を分かつことは非常につらい」とし「千昌夫の『星影のワルツ』じゃないけど『別れることはつらいけど、仕方がないけど君のため』だよ」と照れ笑いまで浮かべながら、未練タラタラの心境を打ち明けた。

 今回の分党劇で政界再編への動きは新展開を迎えるが、維新は「石原新党」と、“橋下派”に加え、“中間派”に3分裂する可能性が出てきた。維新は衆参議員は62人。石原氏は新党の参加人数について「分かりません」としたが、維新の平沼赳夫国会議員団代表ら側近議員を含め、15人程度が参加する見込み。「安倍政権は高く評価している」とし、自民と協力態勢を敷くことを示唆した。

 また、分党劇に激怒しているとされる前横浜市長の中田宏国対委員長代理らは、石原、橋下両氏と一線を画す“中間派”として、別の新党を模索。関係者によると、みんなの党との連携や合流をも視野に入れているという。

 橋下氏らの「維新本体」は、結いの党と合流方針を確認済み。石原氏は「維新は、支持率1%に満たない党と一緒になっても、大きな(政界再編の)引き金にならないでしょ」とイヤミを忘れなかった。

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