集団的自衛権:首相 非戦闘地域の定義見直し「検討必要」

毎日新聞 2014年05月29日 11時44分

 安倍晋三首相は29日午前、参院外交防衛委員会に出席し、政府が検討を進める集団的自衛権の行使容認など安全保障体制の整備について「さまざまな事態に対応できるようにしておかなければならない」と理解を求めた。そのうえで「最初からこういう事態はないという考え方は、嫌なものは見たくないのと同じことだ」と強調。現行の憲法解釈では対処できないとして、政府が与党に示した事例に対し、実際に起きる可能性は低いとの見方に反論した。民主党の福山哲郎氏の質問に答えた。

 参院外交防衛委は29日、集団的自衛権に関する集中審議を実施した。福山氏は、首相が例示した「周辺有事の際に邦人を輸送する米艦船の防護」というケースに対し、「米軍が輸送船に護衛も付けずに民間人を乗せることのリアリティーがどれほどあるのか」と指摘。これに対し、首相は「避難計画を考えるとき、我々ができることを提示することで精緻なものができる」と訴えた。

 一方、国連安保理決議に基づく多国籍軍が平和を乱した国に武力で制裁を加える「集団安全保障」に関し、首相は「自衛隊が幅広い後方支援活動で十分貢献できるような法整備が必要だ」と改めて強調。現行憲法の下では他国の武力行使と一体化する活動はできないとの考えを示したうえで、「(自衛隊の活動が認められる)非戦闘地域や後方地域という概念は検討の必要がある」と見直しに含みを持たせた。自民党の佐藤正久氏への答弁。【青木純、飼手勇介】

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