集団的自衛権:解釈変更「防衛協力指針改定前に閣議決定」

毎日新聞 2014年05月29日 13時03分

 安倍晋三首相は29日午前の参院外交防衛委員会で、集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈変更について、年内を目指している日米防衛協力の指針(ガイドライン)の改定までに閣議決定するのが望ましいとの考えを示した。首相は集団的自衛権など安全保障にかかわる課題について「日米間で年末までにガイドラインの見直し作業を完了すると合意しており、それに間に合うよう方針が固まればいい」と述べた。

 参院外交防衛委は29日、集団的自衛権など安全保障に関する集中審議を実施した。日米ガイドラインは、自衛隊と米軍の役割や協力のあり方を定めた文書。首相は集団的自衛権に関する与党協議が行われていることを踏まえ、「新しい観点に立って安全保障政策を構築することが可能となれば、それを踏まえたガイドラインの見直し作業を進めていく」と答弁した。

 一方、民主党の福山哲郎氏は、現行憲法解釈では対処できないとして政府が例示した「周辺有事の際に邦人を輸送する米艦船の防護」というケースについて「米軍が輸送船に護衛も付けずに民間人を乗せることにリアリティーがあるのか」と質問した。これに対し、首相は「最初からこういう事態はないという考え方は、嫌なものは見たくないのと同じことだ」と反論。そのうえで「避難計画を考えるとき、我々ができることを提示すれば精緻なものができる」と理解を求めた。

 平和を乱す国に武力で制裁を加えるため、国連安保理決議に基づき多国籍軍が構成された場合に関し、首相は「自衛隊が幅広い後方支援活動で十分貢献できるような法整備が必要だ」と改めて主張。自衛隊の活動地域を「非戦闘地域」や「後方地域」に限ってきた従来の考え方について「現場の自衛隊にとって分かりやすくすべきだとの意見もあり、与党で協議をしてもらう」と述べ、見直しに含みを持たせた。

 福山氏のほか、自民党の佐藤正久、公明党の石川博崇、みんなの党の中西健治氏らへの答弁。【青木純、飼手勇介】

最新写真特集