ヤマダ電機の電子書店が閉鎖、閲覧不能になり購入コンテンツ引き継ぎや返金なし 新サービス立ち上げへ

2014.05.29 12:50

ヤマダイーブック

家電量販店大手のヤマダ電機が、電子書籍サービス「ヤマダイーブック」を今年7月31日をもって閉鎖し、新しい電子書籍サービスを開始する。サービス内の告知で明らかになった。

閉鎖の理由は、サービスの向上・コンテンツの拡充のために今夏にシステムを大幅に変更するためとしている。

購入およびダウンロードしたコンテンツは新サイトに引き継がれないため閲覧不能となる。また、購入済みのポイントについては返金およびヤマダポイントへの交換もできないとのこと。

ヤマダイーブックは、ヤマダ電機マルチSNSのコンテンツ強化の一環で、「ケイタイde安心」会員なら誰でもヤマダポイントなどを利用して気軽に電子書籍を購入することができるサービスとして、2012年12月に開始した電子書店。サービス開始当初、「本サービスを通じてよりお客様から身近な存在として感じて頂き」たい、としていた。

電子書籍に詳しいフリーライターの鷹野凌氏は「直接の被害者は、現ヤマダイーブック利用者だけですが、利用者を安易に切り捨てたことで、業界全体の信用を毀損しています。非常に残念です」とヤマダ電機の対応に苦言を呈している。

ヤマダ電機は、サービス終了の告知で「引き続きヤマダ電機ケイタイde安心サービスをよろしくお願い申し上げます」としている。その願いは、信頼を裏切られた顧客の心に届くだろうか。