トップページ科学・医療ニュース一覧帰還の若田さん会見「生涯現役で」
ニュース詳細

帰還の若田さん会見「生涯現役で」
5月28日 23時15分

帰還の若田さん会見「生涯現役で」
K10048078811_1405290103_1405290106.mp4

日本人として初めて国際宇宙ステーションの船長を務めた宇宙飛行士の若田光一さんが、地球に帰還したあと、初めての記者会見を行い、「生涯現役で頑張り、日本の有人宇宙活動の発展のために努力していきたい」と今後の抱負を述べました。

若田さんの記者会見は、アメリカ・テキサス州のヒューストンにあるJAXA=宇宙航空研究開発機構の事務所と、東京などの会場をテレビ会議システムでつないで行われました。
この中で、若田さんは、船長の任務を振り返り、「無事に終了でき、ほっとしています」と感想を述べました。
また、宇宙ステーションには、アメリカとロシアの飛行士が滞在していて、ウクライナの情勢についても話題に上ったということですが、「家族のようなチームで仕事をしていたので、宇宙ステーションの仕事に影響はなかった」と話しました。
そして、若田さんは、今後の目標として、初飛行を迎える日本人宇宙飛行士を支援することや、日本から第2、第3の船長を出すことを挙げたうえで、「自分も生涯、現役で頑張り、これまでの経験を生かして、日本の有人宇宙活動の発展のために努力していきたい」と抱負を述べました。
若田さんは、今月14日に地球に帰還したあと、NASAの訓練施設で重力に適応するためのリハビリを続けていて、ことし8月ごろには、日本に一時、帰国するということです。

若田さんの宇宙での半年間

日本時間の去年11月7日、ロシアの宇宙船「ソユーズ」で、国際宇宙ステーションに到着した若田光一宇宙飛行士は、今月14日までの半年余り、宇宙ステーションに滞在しました。
4度目の宇宙飛行は日本人として最多で、3月9日からのおよそ2か月間は、日本人として初めて「船長」に就任し、合わせて6人の宇宙飛行士のリーダーとして、作業のスケジュール調整などに当たりました。
このほか、若田さんは、日本とベトナムなどが共同開発した超小型衛星をロボットアームを使って宇宙空間に放出する作業や、高感度カメラを使ったすい星の撮影、それに、人の形をしたロボットと会話したり、休眠状態の昆虫に、水をかけて蘇生させたりする実験も行いました。
また、宇宙ステーションの故障した冷却装置を交換するため、ロボットアームを操作して、宇宙飛行士を船外の作業場所に移動する任務もこなしました。
若田さんはこの半年の活動で宇宙での滞在日数が合わせて348日間になり、これまで野口聡一さんが持っていた177日を大幅に上回り、日本人の記録を更新しました。

今後の日本人の滞在は2人

今後、国際宇宙ステーションに滞在することが決まっている日本人は2人います。
まず、初めに宇宙ステーションに向かうのは航空自衛隊のパイロットだった油井亀美也さん(44)です。
来年の6月ごろ、ロシアの宇宙船「ソユーズ」で宇宙ステーションに向かい、およそ半年間、滞在する予定です。
そして、油井さんに続くのが、全日空のパイロットだった大西卓哉さん(38)です。
油井さんと同様、ロシアの宇宙船「ソユーズ」に搭乗し、再来年の6月ごろからおよそ半年間、宇宙ステーションに滞在する予定です。
油井さんと大西さんはともに初めての宇宙飛行で、無重力の環境での科学実験などを担当する予定です。

[関連ニュース]
k10014807881000.html

[関連ニュース]

  自動検索

このページの先頭へ