ビットコイン自動交換機 初設置5月28日 22時48分
インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」は、ことし2月に、東京の取引仲介会社が経営破綻し、国内外に被害が広がりましたが、世界の利用者数は、依然として増え続けているとみられています。こうしたなか、国内で初めてビットコインと現金を交換する自動交換機が、28日夜、東京に設置されました。
ビットコインは、インターネットを通じて流通する仮想通貨で、国内で手に入れるには、インターネット上の取引仲介会社から買うなど手段が限られていました。
これに対し28日、東京・六本木の飲食店に設置された自動交換機は、現金を入れるとその時点のレートに応じたビットコインが、スマートフォンに送られるなど、ビットコインの取り引きを自動で行います。
ビットコインを巡っては、ことし2月、東京・渋谷の取引仲介会社「マウントゴックス」が、経営破綻し、国内外に被害が広がりました。
ところが、そのあとも利用者は増え続け、現在は世界で少なくとも300万人を超えるとみられていて、国内でも新たな取引仲介会社が次々と設立されています。
今回の交換機も、こうした会社の1つが設置し、近く別の取引仲介会社も設置を予定しているということです。
店内には、札束を手にした男性やお年寄りなど40人ほどが集まっていて、このうちビットコインを初めて購入したという男性は、「マウントゴックスの破綻で、ビットコインを知りました。リスクはあると思いますが、今後の可能性にかけてみたい」と話していました。
また、別の女性は、「世界とつながれるところが、おもしろいと思います。マウントゴックスのようになったら心配ですが、余裕のある範囲で投資したい」と話していました。
消費者庁「リスク理解し利用を」
仮想通貨「ビットコイン」は銀行などを介さず、インターネットを通じて国境を超えて取り引きできる一方、特定の発行者がいないため、通常の通貨ような国や中央銀行などによる価値の裏付けがありません。
このため相場が乱高下しやすく、最も高騰した去年11月には、1ビットコイン当たりおよそ1200ドルで取り引きされていましたが、そのあとに暴落し、現在は、550ドル前後となっています。
さらに、匿名性が高いため、違法な薬物などの取り引きに利用されるおそれがあるほか、インターネットを通じた取り引き自体を危ぶむ声も出ています。
ことし2月に経営破綻し、破産手続きが進められている東京・渋谷の取引仲介会社「マウントゴックス」は、不正アクセスによって、大量のビットコインを失ったとしていて、世界中の利用者が被害を受けました。
こうしたことから消費者庁は、「リスクを十分に理解したうえで利用することが必要だ」と注意を呼びかけているほか、海外の中央銀行でも、ビットコインの取り引きを規制する動きが相次いでいます。
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