と、聞かれたら何て答えますか
- 作者: 谷川俊太郎,松本大洋,糸井重里
- 出版社/メーカー: 東京糸井重里事務所
- 発売日: 2014/01/24
- メディア: ハードカバー
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先日、かないくん展に行ってきました。
絵本作家のおじいちゃんと孫の会話。
絵本作家のおじいちゃんの同級生である、かないくんが病気で亡くなり、死んだらどうなるんだろう?という、絵本です。
谷川俊太郎さんの言葉と松本大洋さんの優しさと哀しみの絵が、心に染み込んできます。
この世に生をうけた生き物ならば平等に訪れる「死」。
当たり前のこと、当たり前のことなんだけど…。
私はこの絵本を読み展覧会に足を運び、死んだ先は意識せずとも、誰かの心に存在することなのかな?と。
この仕事をしていると、人を空に見送ることがとても多い。
施設は常に満床。待機の方が沢山。1人空に行ったら、待機者が入所。またその方が空に行く…。
いちいち感情移入していたら仕事として、成り立たないけれど、お空に見送った方々を、忘れたりはしない。
私は5年前、友達を癌で亡くしました。
御通夜には、沢山の友人が参列していました。
泣いてる人が沢山居て、別れを惜しんでるように見受けられた。
私は一緒に通院したり、家が近かったりで亡くなる1週間前まで会っていました。
あー、お空にいっちゃうな。って心のどこかで思っていたのに、亡くなったよ。と1週間後に連絡をもらった時は、全く信じられなかった。
全く涙が出なかった。
みんな何で泣いてるの?
泣いてない私がおかしい?
沢山のお花や手紙に囲まれてまだ、目の前にいるじゃない。
手は冷たい。
もう起きない。
きっと喋れない。
一晩明けて、事務的に告別式がおこなわれた。
全然実感がわかない。
なんてゆーか、まだ、いるんだもん。
そこにいるんだもん。
でも遺骨として、目にしたとき、私は現実を受け入れた。
あ、亡くなったんだ…。
あれからもう5年?まだ、5年?
毎月、お墓におしゃべりしにいきます。
機からみたら、墓石にブツブツ話かけてる不審者ですよ(笑)
最近の悩みを話したり、元気にしてるか聞いたり、間違いなく、霊園の人にも周りの人にも、本人からも、うるせー!って思われてると思います。
あの時、御通夜で泣いていた友達は、彼の墓地がどこにあるか知らないそうです。
お墓参りが全てではないけど、亡くなった友達を想う気持ちは…?
人ひとりこの世から亡くなっても、この世はなんら変わりません。
でも、誰かの心に存在していると信じたい。
そんなことを思い出した絵本と展覧会でした。
谷川俊太郎さんと松本大洋さんの絵本『かないくん』が展覧会に テーマは「死ぬとどうなるの」 - はてなニュース
- 作者: 谷川俊太郎,松本美枝子
- 出版社/メーカー: ナナロク社
- 発売日: 2008/03/15
- メディア: 単行本
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- 作者: 糸井重里,松本大洋
- 出版社/メーカー: 東京糸井重里事務所
- 発売日: 2012/05/08
- メディア: 文庫
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