AKB襲撃 「会える」戦略、岐路に…他アイドルにも影響
産経新聞 5月27日(火)7時55分配信
アイドルグループ「AKB48」のメンバー襲撃事件を受け、AKBの関連イベントは26日、相次いで中止や延期となった。「会いに行けるアイドル」の看板イベントが裏目に出た形で、関係者は「抜本的な改革」を示唆。AKBの手法を取り入れた他のアイドルのイベントなどにも影響が出始めている。
◆CMも見合わせ
AKB48の運営会社「AKS」や「AKB48劇場」(東京・秋葉原)が管内にある警視庁万世橋署は26日、AKSに対して、当面、握手会や公演後にメンバーらが客と手を合わせるハイタッチの自粛を要請。金属探知機での所持品検査などの安全対策を求めた。
同劇場は26日、31日までの休館を決定し、その後は金属探知機を導入するという。26日に金沢市内で予定されていた握手会をはじめ、31日と6月1日に名古屋市と千葉市で開催予定の握手会の延期も決まった。
通信教育事業を手掛けるユーキャン(東京)は26日、川栄李奈さんが出演するテレビCMの放送見合わせも決定した。
姉妹グループ「NMB48」(拠点、大阪)などは26日夜、専用劇場での公演を行ったが、入場時に手荷物検査を実施。NMB48は26日午前に予定されていた吉本新喜劇との公演を延期した。
◆運営方法を見直し
AKBのファン層拡大を支えてきた握手会は、全国で年間約40回開催。CD購入の特典として、メンバーと数秒間の握手ができるという仕掛けでヒットを連発、AKBは急成長した。
AKBグループの戸賀崎智信カスタマーセンター長は「『握手会』で事件が起きてしまった以上、抜本的な改革をしなければならない」と運営方法を改める意向を示した。
また、AKBと同様なファンイベントを開催するアイドルグループ「モーニング娘。’14」所属の芸能事務所や、28日から全国で握手会を行う同「アイドリング!!!」のレコード会社では、ファンの持ち物検査など警備態勢の強化について検討を始めた。
◆「存在意義が…」
一方で、地域密着や握手会などによる「AKBのビジネスモデルは存続の危機だ」との声も上がる。AKBファンを公言する経済アナリスト、森永卓郎さんは、「今後はより厳しい安全対策が求められ、メンバーと会えるファンが減る。AKBの存在意義がなくなってしまう」と指摘した。
AKBに詳しい本郷和人・東大史料編纂(へんさん)所教授は「全国から大量のファンが集まるイベントで、警備を強化するのは、それだけ時間を掛けるということ。気軽に会いに行くことができなくなる」と話している。
最終更新:5月27日(火)10時51分
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