バス施設火災:改装工事を優先、防災設備は電源オフ状態

瞬く間に広がった有毒ガスで窒息
スプリンクラーも正常作動せず、7人死亡・54人重軽傷

 地下1階の駐車場側で工事をしていた男性(31)は「炎は見えなかったが、真っ黒な煙が突然広がってきた。作業道具を放り出して身一つで避難した」と語った。また、ある女性(42)は「突然『ドーン』という音がした。エレベーターが落ちた音だったのでは。『走れ! 逃げろ!』という声がしたので逃げた」と言った。

 現場に出動したした消防士は「煙は水平方向への移動よりも垂直方向への移動の方が5-6倍速い。内装材などに使われる合成樹脂などから一酸化炭素をはじめとする有毒ガスが多量に発生、地上2階に流れ込んで被害が広がったようだ」と説明した。防火シャッターが下りなかったため、上の階につながるエスカレーターがまるで煙突のように有毒ガスをビル上部に広げていったのだ。有毒ガスは毎秒3-5メートルという恐るべき速さで上の階に広がり、敷地面積約2万8000平方メートル(約8500坪)という大きなビル全体を視界50センチ未満の煙でいっぱいにした。この煙はビル5-7階にある映画館にまで達した。

 映画客(37)は「映画が始まろうという時に非常灯が点灯し、何かが焦げるにおいがしたので階下に避難した」と話す。

 消防当局は「不幸中の幸いと言えるのは、火災避難サイレンや自動避難放送が正常に行われたこと」と言った。これすら作動していなかったら、当時ビルの中にいた700人が大惨事に見舞われるところだった。

 ターミナルビルにつながる地下鉄3号線の白石駅にも煙が流れ込み、車両は午前9時15分から上り線・下り線とも同駅通過となった。運行は午前10時21分から正常に戻った。専門家は「工事関係者たちの『まさか』という考え方が有毒ガス拡散の決定的な原因」と指摘した。崇実サイバー大学消防防災学科のパク・チェソン教授は「大規模な地下空間で工事をする際は、基本的な消防設備だけでなく二重・三重の対策を用意しなければならないが、基本的な設備の電源を切って工事を進めたなら、安全性をまったく考慮していなかったということ」と批判した。

高陽・一山=キム・ガンハン記者
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