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 パソコン(PC)遠隔操作事件で、保釈が取り消されて再び勾留された元IT会社員片山祐輔被告(32)=公判中=について、東京地裁は、被告が納付していた保釈保証金1千万円のうち600万円の没収を決めた。弁護団によると、保釈金は母親が用意したといい、「全額を没収しなかったのは、母親の生活を考慮したためではないか」としている。

 片山被告は威力業務妨害罪などに問われ、3月に保釈された。だが今月20日、「真犯人」を名乗るメールを送ったことを認めたために保釈を取り消され、東京拘置所に勾留されていた。

 一方、弁護団は22日に地裁に上申書を提出。保釈金について「母親が老後の生活資金から工面したもの。没収すれば著しく困窮させる」として、没収しないよう求めていた。