大阪府議選:維新の会 新たな区割り案府議会に提出へ
毎日新聞 2014年05月27日 05時30分
大阪維新の会は、来春の大阪府議選(定数88)での新しい区割り案を、開会中の大阪府議会5月定例会に提出する方針を固め、26日、所属議員に案を示した。来春の府議選を巡っては、自民党の主導で今年3月、新たな区割りが成立したが、維新は現職府議が全53選挙区のうち5選挙区で新たに競合しており、事態打開を図る。6月6日の議会閉会日に採決予定だが、野党は反発しており、維新が過半数割れの中で成立するかは不透明だ。
来春適用する区割り(自民案)は、議員1人当たりの人口が少ない選挙区を隣接区と合わせ、九つの新しい選挙区ができた。1票の格差を2.89倍から1.92倍に是正したが、大阪市浪速区(定数1)と同市天王寺区(同)の合区(同)などで、維新議員が重なる。
今回の案は、維新の競合が減るよう合区を進め、1票の格差を自民案以下に抑える。ただし自民、公明両党は今年4月から、自民案を基に選挙協力を既に始めている。野党各党は「統一選まで1年を切り、議論のないまま提出するのは荒っぽい」と反発、「維新内部のガス抜き」と冷ややかに見ている。
維新は、自民案のままなら不利になる野党議員へも個別に接触し、「賛成できなくても退席してほしい」と説得するなど、多数派工作を繰り広げている。【熊谷豪、大久保昂】