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人間国宝の文楽の竹本住大夫さん 引退5月26日 18時08分
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人形浄瑠璃「文楽」の語り手の第一人者で、人間国宝の竹本住大夫さんが26日、東京都内で行われた舞台を最後に引退しました。
竹本住大夫さんは大阪市生まれの89歳で、文楽の語り手「太夫(たゆう)」の第一人者として長年活躍し、平成元年に人間国宝に認定されましたが、ことし2月、体調不良を理由に引退を表明しました。
26日は東京・千代田区にある国立劇場で最後の公演が千秋楽を迎えました。
演目は貧しいながらも互いをいたわり合う庶民の情愛を描いた「恋女房染分手綱」です。
このうち登場人物の心情の表現が難しいとされる場面「沓掛村の段」で住大夫さんが登場すると、客席からは「待ってました」などと掛け声が上がりました。
そして、住大夫さんが子に対する母親の愛情を情感豊かに語る姿に観客から大きな拍手が送られました。
住大夫さんはいったん幕が閉じたあと、再び登場し「68年間、勤められたのはファンの皆様をはじめ、大勢の方々と縁があったおかげです。今後も文楽を末永くよろしくお願いします」と挨拶しました。
このあと住大夫さんは大勢のファンなどが見送るなか、「たまには住大夫を思い出してください」と語って、劇場を後にしました。
長年のファンだという70代の女性は「人間の情をあれだけ深く語れる人はいません。さみしい思いでいっぱいです」と話していました。
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