北海道がんセンター名誉院長が一刀両断
政府と一部メディアが大騒ぎした漫画「美味しんぼ」の鼻血描写に対する大バッシング。政府は「風評被害」と決め付け、鼻血と原発事故の因果関係の否定に躍起だが、この見方に真っ向から反論しているのが、国立病院機構北海道がんセンター(札幌市)の西尾正道名誉院長(66)だ。
西尾氏は74年に札幌医科大を卒業後、国立札幌病院(現北海道がんセンター)の放射線科に勤務。08年に院長に就任し、昨年3月に定年退職するまでの40年間、放射線治療医として約3万人のがん患者を診た。いわば、放射線とがんの関係を知り尽くした国内第一人者だ。
その西尾氏は23日、参院会館で「鼻血論争を通じて考える」と題した文書を配布し、「美味しんぼ」の鼻血バッシングについて「鼻血は鼻の局所にベラボーに放射性物質が当たったから。放射線に由来する」などと持論を展開した。