柴田秀並、伊藤稔
2014年5月26日17時30分
東九州の南国ムードを醸し出す街路樹の「ヤシの木」。これを残すか伐採するかで、観光立県の宮崎と大分の対応が分かれている。観光戦略の違いが背景にある。
宮崎空港から宮崎市市街地へ向かう国道220号には、ヤシの一種ワシントニアパームが並ぶ。「ふるさとの象徴、この景色がない宮崎は考えられない」と宮崎市の飲食業三谷公子さん(44)。宮崎では1964年、「宮崎観光の父」の宮崎交通創業者の故・岩切章太郎氏が市内に植えたのが始まり。穏やかな気候も相まって南国ムードを演出し、「新婚旅行ブーム」にも一役買った。
現在、国道10号と220号の中央分離帯に約850本が並ぶ。植栽当初3~4メートルだったが、年平均25センチほど伸びる。国土交通省や県が定期的に最大で地上27メートルまで伸びる高所作業車で切っているが、徐々に作業が困難になってきた。
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!