AKB握手会「以前から言葉の暴力」=メンバーがファンに苦言の過去も
時事通信 5月26日(月)17時41分配信
AKB48メンバーが握手会で男に襲撃された事件を受け、握手会の運営サイドは26日、「抜本的な改革」を行う意向を表明した。「会いに行けるアイドル」をうたうグループにとって握手会は活動の大きな柱だが、AKB48についての「論客」は「以前より一部のファンから言葉の暴力があった」と指摘。過去には、握手会でのファンの言動にメンバーが苦しい心境を吐露したこともあった。
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2005年に発足したAKB48は、小規模の劇場での公演や、CD購入者を対象とする握手会を重視しており、「ファンに近づく」というスタンスは姉妹グループにも浸透。また、メンバーは東日本大震災の被災地訪問を続けており、地元の人たちと積極的に触れ合ってきた。
このうち、全国各地で開催される握手会や、メンバーと写真を撮ることができる「写メ会」は、人気アイドルと直接交流できる貴重な機会とあって、毎回、大勢のファンが詰め掛けている。メンバーの中でも、大島優子は「握手会を大事にしている」と公言し、柏木由紀は握手会での対応の良さから人気が高まった一人だ。
しかし、AKB48の「論客」として知られる漫画家の小林よしのり氏は26日のブログで、「一部の非常識で悪質なファンからの言葉の暴力が以前からあって、メンバーが傷つけられているのを、ずっと心配していた」と記した。その上で、「『会いに行けるアイドル』だから、握手会なしではAKBは成立しない。今回の凶行は、AKBの根幹にして、最大の弱点を突かれた事件である」と分析した。
握手会でのファンのマナーに関しては、メンバーがブログや交流サイト(SNS)でコメントすることが何度もあった。昨年卒業した秋元才加が11年9月、「来てくれるファンの皆にも言葉やマナーを気をつけてほしい。アイドルだけど人間だから。何でもありなわけじゃないよ? 何でも笑顔で許せるわけじゃないよ? 」と訴えた。
さらに、佐藤亜美菜は12年1月、「握手会中に嫌なことがあって落ち込んだ。マナーを守ってみんなで楽しくやりたいなあ」とSNSに投稿。SKE48の松井玲奈も「握手会でメンバーが傷ついている姿を見ました」とつづり、「メンバーが傷ついてしまうことが続くなら、握手会などの距離の近いイベントはなくなってしまう気がして。それは嫌だし、残念なことだと思う」などと一部ファンに自制を求めた。
こうした流れの中で起きた今回の事件を踏まえ、AKB48グループのカスタマーセンター長、戸賀崎智信氏はSNSで、「事件が起きてしまった以上、(握手会の)抜本的な改革をしなければならないと思っております」と強調。「二度とこのような事件を起こせない環境をつくり、メンバーとファンの皆様が笑顔あふれるイベント運営を行うことに全力を尽くしたい」と決意を示した。
最終更新:5月26日(月)18時12分
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