ゾーン30:生活道路の30キロ制限 2012年から導入も周知が課題に

2014年05月20日

 緑の四角の中に白抜きで書かれた「ゾーン30」を知っていますか−。抜け道として利用されやすい通学路などの生活道路を最高速度30キロに制限し、路側帯を新設したりカラー舗装したりして運転者に伝える取り組みのこと。県内では2012年に初めて導入され、12〜13年で13区域のゾーン30が整備されている。中でも那覇市は7区域が設置され、県内で最も多い。県警は18年までに40カ所を指定する予定だが、ゾーン30を知らない運転手も多く、周知が課題になっている。

 「おはよう。きょうも元気で頑張ってね」。那覇市立若狭小学校の正門前で小学生にハイタッチして声を掛けるのは、近所に住む山川苗子さん(75)だ。午前7時すぎから9時ごろまで、小学生の通学時の見守りボランティアを続けて5年になる。山川さんは「子どもは飛び出すときもあるので危ない」と毎日見守りながら思う。ゾーン30については「カラーで道路の色が変わっている所を目にするけれど、あまり内容は知らない」と話し、速度制限の取り組みであることを知らなかった。

 ゾーン30が整備された付近に住み、車をよく運転する30代の男性は「最初は何かと思った。ゾーン30とだけ書かれても何のことか分からない」と話し、取り組み自体の周知が進んでいないことがうかがえた。

 ゾーン30は11年に警察庁が都道府県警などに通達を出し、整備を呼び掛けた。子どもやお年寄りの通行が多い生活道路で歩行者の安全を守る目的で、16年度末までに全国3千カ所の指定が目標とされている。指定区域では、全ての道路が30キロに速度規制されている。

 県警の當山達也交通部長は「歩行者の死亡原因は車のボンネットやガラスに頭がぶつかって亡くなるケースが多い。スピードが遅ければ遅くなるほど、死亡事故と事故そのものが発生しにくくなる」と話す。時速40キロで走る車が時速30キロで走ると、ブレーキを踏んでから停止するまでの制動距離は約5〜10メートル短くなる。その5メートルの差が生死の境目になることもあるという。

 県警によると、県内では2012年、幼児から高校生まで875人が人身事故に巻き込まれた。近年5年間では、毎年死亡者が出ている。子どもの安全を守るためにも、ゾーン30の整備と取り締まりの強化、県民への周知徹底が必要だ。

<県内のゾーン30整備区域>

【2012年】

1 那覇市若狭2・3丁目

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