• rss

「リツイート数がリアルに増えます」 『伝え方が9割』著者が教える、言葉づくりのレシピ

  • 関連ワード: , ,
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
「リツイート数がリアルに増えます」 『伝え方が9割』著者が教える、言葉づくりのレシピ
2013年の発売からロングセラーを続け、ついに50万部を突破した佐々木圭一著『伝え方が9割』。アメリカで広告賞も受賞した名コピーライターである同氏が、一般人でも簡単に発信力を高めることができる「言葉のレシピ」を伝授します。(ベストセラーズチャンネルより)

(前編はこちら)

【この記事のヘッドライン】
・より心を強く動かせる「ギャップ法」のレシピ
・言葉に体温を感じさせる「赤裸々法」
・SNSでも効果抜群!
・伝え方は鍛えられる

より心を強く動かせる「ギャップ法」のレシピ

畑:先ほど「ギャップ法」という言葉が少し出てきたんですが。「現場・会議室」「記録・記憶」「感じる・考える」。このギャップ法っていうものについて、もう少しお話していただけると有り難いんですけれども。

佐々木:正反対の言葉を同じ文の中に入れると、非常に心を動かす、っていう風に、僕にとっては一番始めに気づいたルールだったんですね。

これって世の中にはたくさんありまして、例えば『世界に一つだけの花』って曲ありますよね。「ナンバーワンにならなくてもいい、元々特別なオンリーワン」。その、ナンバーワンに対してオンリーワンであったり。あとは、『スラムダンク』。名作マンガですけど、安西先生の名言で「お前のためにチームがあるんじゃねえ、チームのためにお前がいるんだ」。これも正反対の言葉を使っていると。

作り方っていうのは非常に簡単で、例えば「あなたが好き」って言葉を、シンプルにギャップ法を使うなら、どういう風に作れるかと。まず、「好き」という言葉の反対の言葉を考えるんですね。簡単だと思いますけど「嫌い」ですよね。「嫌い」というのを手前に置いた上で、最後に「あなたが好き」って言ってあげる。例えば、「嫌いになりたいのに、あなたが好き」っていうと、こと強いじゃないですか。

畑:伝わりますね(笑)。

佐々木:単純に「あなたが好き」って言うよりも、「嫌いになりたいのに、あなたが好き」っていう風に言うと、より心を動かすことが出来るんですね。

畑:今ちょっとドキッとしました。

佐々木:あはは(笑)。しないでください。

畑:(笑)。なるほど、なるほど。逆の言葉を持って来て、伝えたいことを同じ文の中でってことなんですね。

佐々木:何でも応用が利くんですけど、例えば「おいしいラーメン」っていう風に言うにしても、おいしいの反対の言葉を手前に言うんですね。「まずい」ですよね。

例えば、「他のラーメンがみんなまずく感じるほど、このラーメンは美味い」って言うと、ラーメンがすごい美味しく感じるって。これって、知っていれば誰でも使えるんですよ。でも、こういう言葉のレシピって、世の中ではほとんど知ってる人がいないと思うんですね。

この本の中には、いくつかそういうレシピっていうのを紹介させていただいているんですが、これを知ったことによって、非常に簡単に日常でも使えるようになって。そうすると、日常の言葉でも強く出来るようになるんですね。

みなさんtwitterとかやられてると思いますし、僕もtwitterよくやってるんですけど、この本を読んでいただいて、ツイートをしてみたりすると、結構リツイートが増えたっていう話を伺いますし。あとは、Facebook、これも皆さんよくやられますよね。書いた文章の「いいね!」の数が少ないとちょっと寂しいですよね。それが「いいね!」の数が増えるんですね。

畑:心を動かしてるわけですね。

佐々木:結構リアルに数が変わるので、是非試していただけるといいなって思います。

言葉に体温を感じさせる「赤裸々法」

畑:「ギャップ法」ですね、まずね。他にはどんなものがありますか。

佐々木:そうですね、例えば「赤裸々法」。これはですね、言葉に体温を感じさせて、時に詩人のようなニュアンスを作り出すことができる方法です。例えば『上を向いて歩こう』って名曲がありますね。「上を向いて歩こう、涙がこぼれないように」。これは赤裸々法で作られてます。

他にも、『世界の中心で、愛をさけぶ』では「朝、目が覚めると泣いていた」とか。あとはMr.Childrenさんの『終わりなき旅』で、「息を切らしてさ、駆け抜けた道を」っていう。すごい素敵な言葉だと思うんですね。なかなかこれって、突然思いつくのは、まあ、ほぼ無理だと思うんですよ。ですが、それを作る言葉のレシピっていうのがあるんですね。

畑:それは例えば、具体的には。

佐々木:具体的には、先ほどの「あながた好き」って言うにしても、あなたが好きだって思ってる時、自分自身のからだにどういうことが起こっているかっていうことを、想像するんですね。

本当に自分が誰かを好きだって思ってるとするならば、例えば、ちょっと唇が震えてたりするのもあるかも知れないし、胸がすごいドキドキしてることがあるかも知れないし、喉はカラカラになってたりすることもありますよね。でも、そういう言葉ってあえて口にしないと思うんですけど、それをあえて口にするというのが、赤裸々法。

例えば、「唇が震えてる、あなたが好き」って言うと、本当好きそうじゃないですか。

畑:そうですね(笑)。

佐々木:普通に「あなたが好き」って言うのとはレベルがはるかに変わりますよね。

畑:まったく違います。

佐々木:このように自分の言葉に体温を感じさせて、時に詩人のようなニュアンスっていうのを出すことができるのが、赤裸々法なんですね。

畑:これ、何か伝えたいことがあるとして、その時に自分のからだというか、どうなってるかを考えて、たくさん考えて、繋げて言ってみるみたいな。

佐々木:そうですね。ポイントは、いつもだったら口にしないことをそこで言うっていうところだったりします。

畑:いつもだったら口にしないこと、ですね。

佐々木:そしてあと、自分のからだに起こっていることっていうポイントです。顔はどうなってますか。真っ赤になってます、とか。喉はどうなってますか。カラカラです、とか。唇どうなってますか。息づかいは、目はどうなってますか、みたいな、自分のからだに起こっていることをあえて言うんですね。

畑:伝えたいことに繋げて、あえて言う。何かちょっと通常では思いつかないような、何て言うんですかね、詩的な表現が出来ちゃうんですね。すごいですね。これ、考えて言葉を作ってるってことですものね。湧いてくるんではなくて、これを伝えようっていった時に、考えて言葉を作るっていう。

佐々木:まさにそうで。世の中には天才がいて、閃いてすごいことを言える人がいるんですよ。僕自身紹介した言葉も、もしかしたら天才の方々ばかりなので、思いついてすごい言葉を突然その場で言えたかも知れないんですけど、僕を含めて一般の方々って、いつでもすごい言葉を閃くかっていうと、閃かないんですよね。

でも、私自身は、こういう心を揺さぶる言葉っていうのは、作ることが出来るって思っていて、誰であっても言葉のレシピに沿って作れば、心を動かす言葉を作ることが出来るんですね。

SNSでも効果抜群!

佐々木:僕自身、twitterで@keiichisasakiでやってますが、そこにはその技術を使って、言葉をそこに入れてたり、書いてたりしますね。あと、作り方とかもちょっと紹介しています。

畑:twitterとかでも効いちゃうんですか。面と向かってお話して「あなたが好き」っていうよりも言葉が伝わるっていうのはわかるんですけど、twitterとかFacebookとかでも使えちゃうということなんですね。

佐々木:そうですね。今って、世の中に対して誰もが発信する時代ですけど、こうなったのって結構突然だったじゃないですか。この5年ぐらいで一気に。そうすると、今までそういうことをしてなかった方が、どうやって書いたらいいのかって、悩まれる方が多いと思うんですよね。

せっかくツイートするにしても、Facebookに書くにしても、なるべく多くの人に見て欲しいなと思うでしょうし、「いいね!」って押して欲しいと思うと思うんですけど、それにも、ただ頭に思った言葉をストレートに書いちゃうと、なかなか上に上がらないと思うんです。

こういう言葉のレシピを使って、同じ「好きだ」ってことを言うにしても、「唇が震えてる、あなたが好き」って書けると「ああ、なんかちょっと気になるな」って「いいね!」を押されたりすることが増えると思うんですね。

畑:本を読んで練習をして、この本に書いてある通りに、ある意味誰にでも出来るということでいいんですよね。

佐々木:まさにそうですね。

畑:他にも色々な方法が書かれているんですけども、かなり事細かにですね、非常にわかりやすく書いてありますね。「リピート法」であったりとか、「サプライズ法」であったりとかね。是非こういったところを読んでいただいて、たくさんリツイートしてもらえるようになるといいのかなって思います(笑)。

伝え方は鍛えられる

畑:そろそろお時間がきてしまったんですけれども、最後に今後の予定なども含めて、リスナーに向けて何かメッセージがありましたらお願いしたいんですけれども。

佐々木:伝え方っていうのは、鍛えることが出来るんですね。元々話が上手な方って、世の中にはごく一部いらっしゃるとは思うんですけれど、そういう方しかいい言葉って言えないかっていうと、実はそんなことは無くって。

誰であっても、言葉のレシピを知っていれば、それに沿って作れば、強い言葉っていうのは作ることが出来ます。本のほうに、そちらまとめさせていただいてますので、もしよかったら読んでいただけたらと思います。

畑:今後のご活躍、楽しみにしております。今日のゲストは、ダイヤモンド社から出版されている『伝え方が9割』の著者、佐々木圭一さんでした。佐々木さん、どうもありがとうございました。

佐々木:ありがとうございました。

『伝え方が9割』書籍版KIndle版 (amazonへ)

 ログミーくんをフォローしよう!