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26 May 2014 04:25

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<AKB襲撃>批評家「握手会は真骨頂。やめるべきでない」

毎日新聞 5月26日(月)11時48分配信

 手の届かない世界にいたアイドルとファンの距離を縮める戦略で、爆発的な人気を博すAKB48。「会いに行けるアイドル」を象徴するイベントが「握手会」だった。

 AKBの公式ホームページなどによると、会に参加するにはCDに同封されている参加券が必要。持参すれば好きなメンバーと握手をすることができる仕組み。イベントによっては2万人を超すファンが集まることもあるという。一方で、参加券はインターネットオークションなどで売買され、トラブルも相次いでいる。

 インターネット掲示板や会員制交流サイトでは、握手会の参加券を販売するとうその書き込みをして現金をだましとる事件が頻発。1月には、AKBのCDを他人のクレジットカード情報で大量購入したなどとして、大学生らが書類送検された。CDは握手会の参加券などが抜き取られ廃棄されていたという。

 AKB48ファンで批評家の濱野智史さんは「握手会で一部のファンが『今のおまえはだめだ』などとメンバーに暴言をはいたケースがあり、こうしたトラブルが起きるのではと心配していた。だが、直接ファンと触れあえる握手会はAKBの真骨頂で、やめるべきではない」と話す。サブカルチャーに詳しい名古屋文理大情報メディア学部の田川隆博准教授(42)は「握手会のような『接触イベント』は収益の柱で、悪意を持つファンからアイドルを守るのは難しい。今後、警備態勢の見直しが必要になる」と指摘する。【山本将克】

最終更新:5月26日(月)12時8分

毎日新聞