AKB握手会に“落とし穴”…手荷物検査しない甘い危機管理
サンケイスポーツ 5月26日(月)7時0分配信
「会いに行けるアイドル」としてファンとの交流を大切にしてきたAKB48のメンバーが25日、刃物で襲われ負傷した前代未聞の殺人未遂事件。事件現場となった握手会での惨事に、ファンは「まさか、握手会でこんなことが…」と一様に驚き憤る。大勢のファンが集まる人気の源泉とも言えるイベントで、事件は防げなかったのか。主催者は今後、危機管理の見直しを迫られそうだ。
全国的に人気が爆発してもファンとのふれあいを大切にしてきたAKB。それが、皮肉にも凶悪犯を招くことになったのか…。
今回、事件の起きた「全国握手会」は通常AKBのメンバーが数人ずつに分散し、テントの中へ。長いテーブルをはさんでファンと次々に握手する。テントごとに10人前後の警備員と整理スタッフが配置され、ファンは握手の前にスタッフから「手につけた装飾品ははずしてください」「両手を広げてみてください」などと指示される。
しかし、握手会には手荷物を持ったファンのほか、全国各地からキャリーバッグなど大きな荷物持参で訪れる人も。時間短縮のためには荷物まで検査しないのが普通だった。関係者の1人は「いつか不測の事態が起きるのでは、と心配していた」と甘いチェック体制を反省する。
これまで握手会をめぐるトラブルでは、偽造握手券を使う事件やテレビ局員に成り済ますケースはあったが、凶悪事件は初めて。今回の梅田悟容疑者(24)は何らかの荷物に凶器を忍ばせていたとみられるが、人気の源泉と言えるのが握手会。それだけに、主催のキングレコードは今回も「トラブルがあると、今後のイベント継続が難しくなる」と「自覚ある行動」を呼びかけはしたが、手荷物検査などは行わなかった。
だが、AKBは6月、選抜総選挙という最も大きなイベントのほか、東京・秋葉原のAKB48劇場で大島優子(25)の卒業セレモニーを控える。このため、キングは緊急会議を開き、今後の安全対策や警備強化策を検討中。握手会は続けるとしても、荷物検査など厳しいチェック体制を敷かざるを得なくなりそうだ。
最終更新:5月26日(月)7時0分
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