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2014.05.26
「SNAPLITE」はスキャンでiPhoneユーザーの毎日を変えようとするPFUの野心作である
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PFUから、みんなの毎日を少し楽しくする製品が発表されました、それが「SNAPLITE」です。
リンク: SnapLite.
これは言ってみれば、手持ちのiPhoneを立体物まで撮れるスキャナーに変えてしまうさりげないけど技術のつまったライト(ランプ)です。
まずは、そのSNAPLITEのイントロダクション動画をどうぞ。
SnapLite Introduction from SnapLite on Vimeo.
今どきといえば、今どきの製品動画。でも、これまでのこの手のハードウェア製品で、こういう製品動画が発売時に用意されていることはあんまりなかった気がします。
SNAPLITEが製品として特殊なのは、実現できることはスキャナー同等のことなのに、ハードウェア本体は「光る」こととその形状以上の機能はなにもないということです。
ここ
つまり、SNAPLITE×iPhone×アプリの3つが揃わないと製品としては完成しないということです。
SnapLite
カテゴリ: 写真/ビデオ
価格: 無料
さて、では実際にSNAPLITEでなにかをスキャンする際、SNAPLITEはどう操作するのでしょうか?。これはブロガーイベントでの実演をご覧ください。
SNAPLITE本体には、スイッチというか操作する部分は、基本2つしかないことがよくわかります。電源ボタンとシャッターです。ホントにこれしかない。
電源ボタンは通常操作する過程には含まないので、実際には操作はワンクリックなんですよね。
iPhoneをSNAPLITEの上にのせれば、ジャイロによる自動認識でSNAPLITEは勝手に光りますし、撮影してしまえば、あとはSNAPLITEのアプリが自動的に画像処理をやってくれます。
スキャンするものをどこに置くかについても、ちゃんと赤いLEDのガイド線が光るから、そこに従えばいいだけです。
このSNAPLITEがやっていることを改めて見てみると、スキャンするということに対してのPFUが持っている技術の豊富さにも驚かされます。
ドキュメントスキャナーの心臓部といえば、光学スキャンするセンサー部分と紙を送り続けるフィードの部分です。
でも、このSNAPLITEにはセンサーもないし紙送りもしません。でも、SNAPLITEで実際にスキャンできる画像は、iPhoneを使ったとは思えないほどの高精細なものなんです。しかも簡単。
この事実が教えてくれるのは、光学スキャンや紙送り以外の技術がスキャンにおいては、ものすごく大事で、PFUはそれを持っているということです。
だって、他社の技術で生み出されたデータも、見た目ばっちりなものに仕上げてしまうわけですからね。
そして、SNAPLITEという製品リリースから感じるのは、ドキュメントスキャナー業界では、ほぼ王者であるPFUだからこそ持っている危機感の現れです。
- スキャンということ、そのものへの認知が低い
- みんなが毎日使っているデバイスで日常の困った問題を解決したい
- ScanSnapとは違うブランドデザイン
この本部長が話す状況を突き抜けるためには、SNAPLITEがそこに問題意識をもって発想されたように、なにかのときに使ってもらえる製品ではダメなんですよね。
いろいろなWebサービスがそうであるように、気がつくと自然に毎日使っている製品にまで化けないと、この状況は変化しないと考えないとダメなんです。
だから、SNAPLITEには「みんなの毎日」になるための工夫が、本来の機能のスキャン以外の部分でされています。
- 机の上やベッドサイドに自然に置くためのライト
- iPhoneの充電スタンドとして使ってもらうためのUSB給電
これらの機能があることで、SNAPLITEは机の上で毎日ユーザーの視界に入ることができるようになるわけです。
ただ、このSNAPLITEのイベント全体で、私がひとつだけ違和感があったことがあります。
メーカーであるPFUも登壇したみなさんも、イベントに参加した人たちも、SNAPLITEをアナログをデジタルに変換するツールだと捉えていたところです。
そうじゃない、そうじゃないんです。
SNAPLITEは、たぶんもっと大きなものにつながる第一歩なんです。
リンク: 【山田祥平のRe:config.sys】スキャナじゃないよ、ライトだよ - PC Watch.
PFUでは、反応によってはAndroid用のアプリも提供したいとしているが、アプリだけで成立させられる世界観ではないものをPFUは作ってしまったのだと思う。そして、その世界観が、これまでとはちょっと違った市場を拓いていくかもしれない。
SNAPLITEは、自分の使い慣れたiPhoneを使って、しかもワンクリックでスキャンしてくれる製品です。これ、けっこう革命前夜なんです。
だから、SNAPLITEはアナログをデジタルに変換するツールではなくて、アナログとデジタルの境界線をなくしてくれるツールになれるはずなんです。
アナログとデジタルを別なものして区別している限り、その製品はユーザーの毎日に入り込めません。
SNAPLITEがあることで、アナログとデジタルの区別がなくなる人がいる。この製品の最大のすごみはそこにあると思うのです。
アプリ側のアップデートで、SNAPLITEにはまだまだ進化の余地が残っています。その進化は、このすごみの部分にフォーカスして欲しいと思いました。
さてさて、最後に。
このSNAPLITEで想定できるユーザーの中で、重要なんじゃないかと思っているのが、LINEのスタンプを作る人たちです。
かわいい、ゆかいなイラストが描ける人たちと、ITリテラシーというのは必ずしも一致しないものです。
だから、SNAPLITEでiPhoneにまずはイラストデータを入れ込みます。データになってしまえば、あとは、アプリで背景透過の処理が可能になります。
背景透過 -写真を切り抜き-
カテゴリ: 写真/ビデオ
価格: 無料
もしくは、オンラインの画像加工サービスを使ってもいいかもしれません。
リンク: 画像切り抜き 白抜き センタリング 色調補正など大量の画像加工も1クリックで一括高速処理 圧倒的なコストカットを実現 - ZenFotomatic Japan.
これ、けっこう大きなブレイクスルーになるかもしれませんよ。
【SNAPLITE関連サイト】
- 公式サイト: SnapLite.
- ツイッター: SnapLiteJP (SnapLiteJP)さんはTwitterを使っています.
- facebookページ: SnapLite.
- tumblr: SnapLite.
噂によると、予想を超える早さで注文が入っているらしいので、品切れがこわい人は早めに注文した方がいいですよ。
【おまけ】
SNAPLITEのシェア先にEvernoteがないことに気づいた人たちに取り囲まれる某社I氏。
そりゃそうだよね。SNAPLITEから、Evernoteに直で送りたいですよね。
これは、SDKも準備されているので、いつかなにかの連携などできっと実現されるでしょう(期待)。
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投稿:by いしたにまさき 2014 05 26 10:30 AM [ScanSnap,PDF] | 固定リンク
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