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 東シナ海の公海上空を飛行中の自衛隊機に中国軍の戦闘機が異常接近した問題で、日中双方が25日、相手国を批判した。日本が不測の事態を念頭に強く非難したのに対し、中国は自国の防空識別圏での防衛措置だったと主張。今後もこうした措置を辞さない姿勢を示している。

 中国国防省は25日の談話で、「中国軍には、(中国の)防空識別圏に進入した外国機に必要な識別・防衛措置をとる権利がある」と主張。自衛隊機が「東シナ海での中ロの軍事演習を偵察・妨害し、危険な行為を行った」と批判し、異常接近を正当化した。

 日本政府は中国の識別圏を認めていない。しかし、中国は、「実績」を積み重ねることで識別圏の既成事実化を進め、東シナ海上空の空域の支配を広げていく狙いがあるとみられる。