【ネタバレあり】「SHERLOCK/シャーロック」第3シーズン1話「空の霊柩車」の感想と妄想
(BBCがシャレで作った
「シャーロックは生きていた」
という速報ニュース。
画面をクリックすると動画が始まります。
こう言うのを作るセンスがうらやましいです)
5月24日に放送された「SHERLOCK/シャーロック」第3シーズン1話
「空の霊柩車」
(The Empty Hearse)
の感想を書きます。
これはコナン・ドイルの原作
「空家の冒険」
(The Adventure of the Empty House)
をベースに作られたものだそうです。
内容が濃く、書きたいことが多くて、正直、何から手をつけたらいのかわからないまま書きます。
まとまりのないブログ記事になると思いますが、ご容赦ください。
「やっぱり今回の脚本はマイクロフト兄ちゃんの中身の人が頑張った気がしてならない」
と言うツイートが何回かリツイートされていました。
つまりプロデューサーで脚本を担当するマイクロフト役のゲイティスの渾身の作品だというわけです。
私もそう思いますし、それだけの評価は得て当然の作品だと思います。
1.シャーロックが生きていた理由に何度かだまされた
番組の冒頭は、前作のラスト、シャーロックが飛び降りるシーンでした。
飛び降りるシャーロックにはバンジージャンプのようなロープがついていて、地面には届かず、反動で上に戻ったところにあった窓からビル内に入り、そこから「疾走」が始まります。
その裏では、自殺したレストレードの顔に、シャーロックの顔をかたどったマスクをつける作業が(おそらく)マイクロフトの指示で行われ、これがホームズの死体として、飛び降りたであろう地点におかれます。
「これが真相だったのか」
と思ったら、実はこれはアンダーソンの仮説。
彼はホームズが消えた以来、ずっといくつか仮説をたてては、レストレイドに説明してみて、彼をうんざりさせているとのことでした。
しばらくして、シャーロックがセルビアで拷問にあっているシーンが出てきます。
顔を見せていないこともあって、シャーロックだとは見えないのですが、まあたぶんそうなんだろうな、と思わされます。
シャーロックは拷問に耐えきれず偽の白状を行います。
この白状により、拷問を与えていたモリアーティーの残した組織(だと思うのですが)が動きだします。
組織の警備員とシャーロックが残された拷問室。
警備員は実はマイクロフト・ホームズで、シャーロックに近づき、
「休暇は終わりだ」
と言って、ロンドンに戻る旨を告げます。
後でマイクロフトは、シャーロックに、拷問から救わなかったのを責められますが、それは仕方ないでしょう。
しかし「休暇」と言う表現は…
兄弟そろって(悪くはない意味で)「人でなし」だな、と嬉しくなってきます。
その後しばらくして、また前作のシャーロックが飛び降りるシーン。
飛び降りようとしているのは、実はカカシみたいな人形で、落ちないようにシャーロックがロープで支えています。
その横には、なんとモリアーティーが笑顔で。
二人は体育座りをしていて、この演技にだまされているワトソンがおかしいらしく、二人で笑いをこらえています。
そしてシャーロックがロープを外します。
その後、シャーロックとモリアーティーは、熱いキスを交わします。
「え?モリアーティーはちゃんと自殺したやん
それになんでシャーロックとできているんだ?」
と思ったら、それはある人の仮説でした。
これはアンダーソンの作った「空の霊柩車」と言う、シャーロックは生きている、と言うことを信じる人たちで構成されるサークルでの一場面のものでした。
仮説を立てた女性は、アンダーソンから、その仮説を非難されていました。
ここまで2度私や、おそらく他の視聴者の方もだまされてきたと思うのですが、3番目に真相が明かされます。
シャーロックはモリアーティーが自殺した後、死んだことにして、裏でモリアーティーが世界中に残した組織を壊滅させ続けることを決意したようで、そのことをマイクロフトに連絡します。
それから大勢が動き出します。
シャーローックは大急ぎで準備されたマットの上に飛び降ります。
シャーロックは下の写真にある、聖バーソロミュー大学の病院(シャーロックとが出会ったところ)と、、手前の駐車場の背後の建物との間に飛び降りるのですが、そこにマットはひかれました。
この写真を撮影した地点あたりにいたワトソンンには、マットは見えません。
ワトソンは大急ぎで現場にかけだしますが、自転車の男(マイクロフトの一味)に倒されしまいます。
そうやって時間を稼いでいるうちにマットは片づけられ、シャーロックが死体として横たわっている光景が作られ、それをワトソンは目にします。
ワトソンは近づこうとしますが、もちろん死体でないことがばれてはいけないので、それはかなわず、シャーロックは死体として運び出され、そこから2年間にわたる失踪が始まります。
これが真相だそうです。
ところでシャーロックは、死体とばれないように、横たわった時に、脇に何かのボールを挟みます。
そうすると、一時的に脈が止まるそうです。
このシーンは原作の「瀕死の探偵」で、ホームズが重病を装うためにいろいろと工夫したり、ばれないようにワトソンを近づけないようにしたことを思い出しました。
2.帰還したシャーロックを迎えた人々の反応
シャーロックはマイクロフトとモリー、そして両親には、生きていることを伝えていたようです。
それ以外の人の反応は、さまざまで、この回の見ものでもありました。
モリーは知っていましたから、驚きはしたものの、激しい反応はありませんでした。
グレグソンがタバコを吸おうとしていたところにシャーロックが現れ、驚いた後、ハグで迎えます。
原作では考えられない友情ぶりです。
ハドソン夫人については大いなる悲鳴で迎えてくれました。
ワトソンには、恋人のメアリーにレストランでプロポーズをしようとしたところに、ウェイター姿で登場。
昔のアル・ヤンコビックに似ているな、と思いましたが。
ワトソンは、実は生きていたことを自分に教えてくれなかったシャーロックに怒り、プロポーズも忘れてかかっていきました。
普通の感情がないとされるシャーロックは、その後何度も無神経なことを言ってワトソンに殴られてました。
番組の最後まで、ずっと怒ってました。
この辺は原作と正反対です。
原作の「空家の冒険」では、ワトソンを失神させるぐらい歓迎されるんですが…
ところで、診察しているワトソンのもとに、やたらと売り込みをかける古本屋がやってきます。
原作ではまさにその姿に変装して、ホームズは最初にワトソンの前に現れます。
このドラマでは、ワトソンはこの古本屋のことをシャーロックの変装だと思いこみ、つけひげやかつらだと思って、それを引っ張ったりメガネを外したりします。
でも、それは本物の古本屋でした。
3.とりこまれた他の原作のいくつか
ドラマの中で「空家の冒険」以外の原作がいくつかとりこまれていました。
帰還が公開されたシャーロックのもとに現れた依頼人。
「サルの血清」で若返りをはかったとの話しでしたが、これは「這う人」のことでしょう。
ネットの交際相手が急にいなくなった女性の件は、その交際相手が、一緒に相談に来ていたまま父だったことで、シャーロックは彼のことを非難していました。
「花婿失踪事件」まんまです。
それから、老夫婦が「金縁の鼻眼鏡」っぽいことを話している老夫婦が出てきました。
実はシャーロックの両親らしいのですが、ワトソンは
「君の両親にしては、意外に普通の人だった」
と、私と同じ驚きを感じていました。
ひとつわからなかったのは、白骨の死体が座っている机の引き出しの中に、切り裂きジャックが書いた本が入っていた事件です。
アンダーソンがシャーロックの気を引くためにねつ造した事件だそうですが、なんの事件かわかりませんでした。
白骨と言えば「マスグレイブ家の儀式」を思い出しますが…
世の中にはエラリー・クイーンの「恐怖の研究」のように、切り裂きジャックとシャーロック・ホームズとを扱った事件を書いたパスティーシュがたくさんありますから、そのうちの有名なものの一つなのかもしれません。
なお、事件は消えた地下鉄の車両が、実は丸ごと時限爆弾だった、と言うものでしたが、「ブルース・パティントン設計書」を思い出しました。
ですが、第1シーリーズの最終話の「大いなる事件」が「ブルース・パティントン設計書」をベースとしたものだそうです。
そう言えば、その依頼人は帽子をシャーロックの部屋に忘れて帰るのですが、それを見てマイクロフトとシャーロックは依頼人の素性を当てる勝負をします。
素性を当てる勝負をするのは、たしか「ギリシャ語通訳」でしたし、帽子から素性を推理するのは、「青いガーネット」だったと記憶します。
(頭が大きい人は教養がある、とは思いませんけどね)
4.一時間半がさらに長く感じたわけ
とにかく笑った、そして考えさせられたので、疲れた1時間半でした。
以前に比べて、かなり笑える個所が多かったように思えます。
前も書きましたが、私は原作がどういう形で取り込まれているかを楽しみながら見ていますので、些細な点も見逃すまいとして見ています。
(それでも見落としが少なくないです。第一私は「シャーロキアン」と呼ばれるほどには原作を深くは極めていませんので)
ですから、放送中はタバコを吸うのを我慢しています。
それなのに、ホームズがいなくなって精神的に不安になったのか、レストレイドがタバコを吸うシーンがありましたが、我慢している身にはつらかったです。
でも、我慢した甲斐が十二分に実感できるほどおもしろかったですし、わかりやすかったせいか、いくつか原作の箇所が見つかって良かったです。
前述の通り、レストレイドがタバコに火を付けた後、シャーロックが彼の前に初めて現れます。
その後喜びのあまり、レストレイドはホームズをハグするシーンは、男らしい喜びが感じられて、なんかスポーツのすがすがしいシーンを見ているようで、良かったです。
5.鎌倉ラザロ
モリアーティー自殺後に進められた、シャーロック死亡ねつ造作戦ですが、そのコードネームは
「ラザロ」
と命名されました。
「ラザロ」とは新約聖書の「ヨハネによる福音書」に出てくる人物で、イエスが蘇らせたと記述されている人物です。
(ちなみに「ヨハネ」の英語読みは、「ジョン」です)
そう言うエピソードから命名されたのでしょう。
ところで「鎌倉ラザロ」と言う、アメリカンフットボールのチームがあり、知人がそこに所属してるので応援しています。
チーム名も、この人物からとったそうです。
6.みんなよく知っているわ
twitterで拾ったネタをいくつか。
ほとんど本当だとは思いますが、保証の限りではないです。
「恋人同士役で出演しているワトソンとメアリーは、現実世界でも恋人同士」
「シャーロックの両親役で出てきた老夫婦は、カンバーバッチの本物の両親」
「マイクロフト役のゲイティスは本物のゲイなので、「SHERLOCK」にはゲイネタがよく出てくるのかも」
最近LGBTに関して、その地位を認めようという運動が起きています。
ひげをはやしたまま女装して歌った歌手がいたり。
フランスでは、差別に反対して男子生徒ならず教員までスカートで登校したとか。
「SHERLOCK」全シーズンは去年以前に作られたものとはいえ、ゲイをばかにしているように思えるシーンがありますから、将来放送禁止になるかも、とも思うのですが…
本当にゲイティスがゲイなら、そうさせないためにがんばってほしいです。
7.「SHERLOCK(シャーロック)3 エピソード・ゼロ:幸せな人生を」を見ていれば、もっと楽しめる
ネットで
「SHERLOCK(シャーロック)3 エピソード・ゼロ:幸せな人生を」
と言うミニ動画が配信されていて、以前私もこのブログに書きましたが、これを見ておくと、今回のドラマは、その連続性を楽しめた、と言うようなツイートを多く見ました。
理由をうまく書けませんが、私もそう思いました。
今からでも遅くありませんので、こちらの動画をチェック
NHK「SHERLOCK(シャーロック)3 エピソード・ゼロ:幸せな人生を」へのリンク
8.帰ってきたシャーロックは別人?
これまでファンから愛情をこめて
「ひとでなし」
とか言われてきたシャーロックですが、その「ひとでなし」度は健在でした。
しかし一方で、人間として成長した、と感じられる個所もあり、twitterでもいくつかそういうものを見ました。
原作でもシャーロキアンから指摘されていますが、返ってきたのは別人、とか言う設定なのかもしれません。
あるいは、フェイクで、そう言う設定を使うかもしれない、と思いました。
9.新たなるライバル
ラストシーンには、監視カメラの画面を見る、新たなライバルの姿が映りました。
モリアーティーにかわる人物のようです。
Wikipediaから推測すると、チャールズ・オーガスタス・マグヌッセンと言う人物のようです。
もちろん、チャールズ・オーガスタス・ミルバートンがモデルでしょう。
まだ書きたいことがありますが、長くなりましたので、今回はこの辺で。
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