熊本県のPRキャラクター「くまモン」は、日本のゆるキャラを代表する存在だ。とぼけた表情が「かわいい」と大人気で、ぬいぐるみや食品など多様なコラボ商品の年間総売り上げは400億円を突破している。ところが海外では、なんと「悪魔の手先」扱いされており、ネット上には日本国内とまったく異なるイメージのくまモン画像があふれている。
ロシアのタス通信は12日、同国ウラル地方の中心都市、エカテリンブルクに、くまモンそっくりの絵が描かれた無許可の道路標識を市民団体が設置したと伝えた。標識は、エカテリンブルクで最もひどい状態とされる650メートルのでこぼこ道を「悪魔の道路」と呼び、両手を挙げたキャラクターが、運転手に対して穴に注意するよう呼び掛けている。
タス通信は、キャラクターについて「くまモン」とは呼ばず、「ビーバーに似た楽しげな猛獣」と説明した。しかし、丸く黒い体と赤いほっぺ、クールな目は、だれがどう見ても、明らかにくまモンに似ている。
いったいどうして、悪魔の道路とくまモン風キャラクターが組み合わせられたのか。実は、欧米を中心とした海外のネット上では半年以上前から、くまモンは悪魔の手先とされており、くまモンと悪魔的な行為などを切り張り加工して組み合わせたコラージュ画像が、さまざまな画像サイトに多数投稿されている。そのため、ロシアでも同じような受け止め方がされ、珍妙な道路標識の登場につながったらしい。
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