AKB握手会場、突然の悲鳴 手荷物検査はランダム
朝日新聞デジタル 5月25日(日)20時57分配信
岩手県で25日にあったAKB48の握手会。会場に突然女性の悲鳴が響き、メンバーとファンが直接ふれあう場は、騒然とした。
【写真】AKB48の川栄李奈さん
秋田県から参加したファンの男性(29)は、入山さんと川栄さんらがいたテントから突然、「きゃーっ」という女性2、3人の悲鳴が上がるのを聞いた。そのテントの近くにいた岩手県北上市の男子高校生3人は、顔面に大量のティッシュをあて、スタッフに連れ出されるAKBメンバーを見たという。
山形県から来た無職男性(22)は「過去3回握手会に来たが、手荷物検査や赤外線検査はなかったし、今回もなかった」と話した。
AKB48の事務所によると、会場には警備員やスタッフ約100人を配置。握手の前にファンの両手を検査し、メンバーの前にも男性スタッフを置き、ファンの手荷物もランダムにチェックしていたという。AKB48劇場の湯浅支配人は「通常の警備としては問題なかったが、けがを負うような事態になった以上、(警備態勢を)考え直さないといけない」と話した。
「会いに行けるアイドル」を掲げるAKB48は本拠地、東京・秋葉原の劇場での公演のほか、各地でメンバーによる握手会を開くなど、ファンとの身近さをアピールして支持を広げてきた。
AKB48の公式ホームページによると、握手会に参加するにはシングルCDに同封された参加券が必要。AKBは東日本大震災の被災地支援として、2011年5月から被災地訪問や握手会を開いている。
AKBは現在、ファン投票で37枚目のシングル曲を歌うメンバーを選ぶイベント「選抜総選挙」を実施している。
■芸能人、過去にも襲われる
芸能人が襲われる事件はこれまでにも起きている。
1957年、故美空ひばりさん(当時19)が東京都内で舞台出演中に、同い年のファンの少女に酸性の液体をかけられ、顔などにやけどした。63年には、吉永小百合さん(当時18)の都内の自宅に、ピストルを持った男が押し入り、駆けつけた警察官を撃って重傷を負わせた。小百合さんと家族は逃げて無事だった。
83年には松田聖子さん(当時21)が沖縄県で公演中、舞台に上がってきたファンの少年に頭を殴られ、一時気絶した。93年には都内で、三浦友和・百恵夫妻宅に刃物を持った男が侵入し、自分の首などを切った。1人でいた百恵さん(当時34)はもみ合いになった際、顔や手にすり傷を負った。
02年には「ジャニーズJr.」の山下智久さん(当時17)が、都内の国立代々木競技場そばで、20代の男に薬品とみられる液体をかけられた。
最近では昨年11月、お笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史さん(当時43歳)が神戸市のクラブでDJ出演中、客からビール瓶を投げつけられ、額に軽傷を負った。
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■握手会なくさず安全確保対策を
《碓井真史・新潟青陵大大学院教授(社会心理学)の話》 衆人環視の中での犯行を思いとどまらせるのは、家族や会社といった社会とのつながりだ。コミュニティーの絆が弱い現代の社会では、こうした事件のリスクはかつてより高いと言える。だが、事件が起こったからといって、握手会が開かれなくなることはファンは望まないだろう。握手会をなくさず、しかし安全を確保するにはどういう対策をとるべきか、ファンも一緒になって考えるべきではないか。
朝日新聞社
最終更新:5月26日(月)8時48分
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