ちょっと前の本だが、文庫で出たので『偶然の科学』(ダンカン・ワッツ)を読んだよ。因果推定や将来予測が「常識」に阻まれ、いかに困難かという内容だね。「誰も信じてはいけない、特に自分は」は至言だね。自己の分析の枠組を意識しつつ、最新の情報で枠組を改善せねばと、改めて感じた次第だ。さて、データはどうなっているのか。
7週目の「消費税率引上げ後の消費動向等について」は、飲食料品の前年比が-4.3%と前週の-4.8%から若干ながら縮まった。他方、家電は-20.7%へと逆戻りである。家電の減少は大きいものの、まだ駆け込みの「貯金」が残っているが、飲食料品は「貯金」を使い果たしてもなお、戻りが弱い。消費増税の所得減の影響が出始めているのではないか。
4月のチェーンストア販売も公表されたが、店舗調整後の前年比は-4.4%である。3月は+9.4%だったから、全体として貯金」があるが、食料品はほぼ「貯金」を吐き出し、衣料品は「残高」が寂しくなって、住関品の「貯金」ばかりとなっている。おそらく、「貯金」を失った現場から順に悲鳴が上がって来るだろう。1か月半が経ち、新車の受注残も減り、駆け込みで減った在庫復元も終わりつつあるようだ。荷動きが鈍るのはこれからになる。
今週の金曜には、家計調査を始め各種の経済指標が公表されるが、注目点は雇用と所得の状況だ。反動減で消費が落ちるのは分かり切っているので、消費の基調の判断には、これらを見ることになる。増税後の物価上昇を差し引いた実質値がどの程度になるかである。また、「想定外」に伸びた設備投資も反動減がないかを確認する必要がある。
(今日の日経)
夏のボーナス5.9%増・上場有力企業。最高益への挑戦・損益分岐点は高度成長期並み。謎かがく・摩擦力。読書・チャイナズ・スーパーバンク(中国開銀)。
(昨日の日経)
日銀総裁インタビュー・増税の影響は想定内。所得控除を夫婦一体で。5月新車販売ブレーキ、減少幅広がる。大機・日本PMI速報値公表。NQN・消費増税、4月売上高でみる影響度。
7週目の「消費税率引上げ後の消費動向等について」は、飲食料品の前年比が-4.3%と前週の-4.8%から若干ながら縮まった。他方、家電は-20.7%へと逆戻りである。家電の減少は大きいものの、まだ駆け込みの「貯金」が残っているが、飲食料品は「貯金」を使い果たしてもなお、戻りが弱い。消費増税の所得減の影響が出始めているのではないか。
4月のチェーンストア販売も公表されたが、店舗調整後の前年比は-4.4%である。3月は+9.4%だったから、全体として貯金」があるが、食料品はほぼ「貯金」を吐き出し、衣料品は「残高」が寂しくなって、住関品の「貯金」ばかりとなっている。おそらく、「貯金」を失った現場から順に悲鳴が上がって来るだろう。1か月半が経ち、新車の受注残も減り、駆け込みで減った在庫復元も終わりつつあるようだ。荷動きが鈍るのはこれからになる。
今週の金曜には、家計調査を始め各種の経済指標が公表されるが、注目点は雇用と所得の状況だ。反動減で消費が落ちるのは分かり切っているので、消費の基調の判断には、これらを見ることになる。増税後の物価上昇を差し引いた実質値がどの程度になるかである。また、「想定外」に伸びた設備投資も反動減がないかを確認する必要がある。
(今日の日経)
夏のボーナス5.9%増・上場有力企業。最高益への挑戦・損益分岐点は高度成長期並み。謎かがく・摩擦力。読書・チャイナズ・スーパーバンク(中国開銀)。
(昨日の日経)
日銀総裁インタビュー・増税の影響は想定内。所得控除を夫婦一体で。5月新車販売ブレーキ、減少幅広がる。大機・日本PMI速報値公表。NQN・消費増税、4月売上高でみる影響度。