欧州議会選挙 EU懐疑派が躍進5月26日 7時22分
EU=ヨーロッパ連合の加盟国で作るヨーロッパ議会の選挙は、開票が始まり、信用不安問題への対策として緊縮策が進められ、失業率が過去最悪となるなか、不満の受け皿となっている極右政党など、EU統合に懐疑的な勢力が議席を大幅に増やす勢いです。
5年ごとに行われるヨーロッパ議会選挙は、加盟国ごとに人口比率で割り当てられた751の議席を選ぶもので、有権者は28か国でおよそ4億人に上ります。
投票は22日から4日間、加盟国ごとに順次実施され、25日午後11時(日本時間の26日午前6時)に投票がすべて終了したのを受けて、開票が始まりました。
ヨーロッパ議会が日本時間の午前6時40分現在で発表した予測によりますと、議会の最大会派で中道右派の「ヨーロッパ人民党」が212議席、それに次ぐ中道左派の「社会民主進歩同盟」が185議席で、ともに議席を減らすものの、二大会派が過半数を占める構図には変わりはない見通しです。
しかし、フランスの極右政党「国民戦線」が初めて国内で最も多く票を集めたほか、イギリスやオーストリア、それにデンマークなど、各国でEU統合に懐疑的な勢力が支持を伸ばして議席を大幅に増やす勢いです。
この背景には、信用不安問題への対策として緊縮策が進められた結果、失業率が過去最悪になっていることへの不満や、各国の予算の監視などEUの権限が強化されたことに対する強い反発があるとみられます。
仏では極右政党が第1党確実に
EU=ヨーロッパ連合の加盟国で作るヨーロッパ議会の選挙で、フランスでは極右政党「国民戦線」が国内最多の票を獲得して第1党になるのは確実な情勢で、ルペン党首が事実上の勝利宣言を行いました。
EUの議会選挙は今月22日から28の加盟国で行われ、このうちフランスでは25日に投票が行われました。
フランスのメディアが伝えた出口調査では、極右政党の国民戦線が初めて第1党になるのが確実な情勢で、オランド大統領率いる中道左派の社会党や、中道右派の国民運動連合を大きく引き離しています。
出口調査の結果が伝えられると、ルペン党首は党本部に姿を現し、支持者や詰めかけた報道陣を前に、「有権者は自分たちの運命を自分たちの手に取り戻そうと声を上げ、EUからの指図はもはや望んでいないということを示した」と述べて、事実上の勝利宣言を行いました。
国民戦線はEUの統合に反対し、移民の排斥などを訴えていて、3年前に女性のマリーヌ・ルペン氏が党首に就任して以降、二大政党の政策に不満を持つ人々などからの支持を拡大しています。
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