夏が近づき、食物が傷みやすい時期になってきました。生肉や魚をうっかりあたたかい所に置きっぱなしにしてしまったとき、火を通して調理すれば大丈夫というのは甘い考えです。細菌が繁殖してしまった食物は加熱処理をしたとしても、菌が出した毒素がなかなか分解されず残ってしまうこともあり、うかつに口にするのは危険です。
PERES の使い方は、食材に向けてボタンを押すだけ。腐敗によって生じるアンモニアなどのガス、揮発性有機化合物(VOC)の濃度、温度、水分から新鮮さを計算し、食べても大丈夫かを判定します。判定結果は、Bluetooth 経由で接続したスマートフォンのアプリで、各測定項目の値とともに確認できます。測定できる食材は豚肉、牛肉、鶏肉、そして魚。野菜などには対応しません。
キャンペーン期間は残り1週間あまりですが、すでに目標出資額の5万米ドルはクリア済み。PERES はすでに第2世代めの試作品を完成しており、キャンペーン終了後には製品版の生産に移る模様。具体的なスケジュールとしては、6月にスマートフォンアプリを完成、7月の終わりごろには最初のロットを出荷予定です。
なお、市販に向けての準備も進行中のようで、Indiegogo のキャンペーンとは別に PERES のウェブサイトでも1台120ドルの特別価格で購入予約を受け付けています。
「まだ食べられるか」を心配するような食材はそもそも食べないほうが良いともいえますが、PERESを買い物時に持ち歩いて、肉や魚が本当に宣伝どおりの鮮度なのか購入前に確認するような使い方も開発者は提案しています。
また専用アプリには、はたして必要なのかどうかはわかりませんが、測定結果を主要な SNS へ投稿する機能を搭載します。仲間うちでスリリングな食生活と強靭な胃腸を自慢しあうのも一興ですが、あくまで自己責任でどうぞ。