AKB握手会事件、RT拡散する前に画像検索を!
神田 敏晶 | ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
一般の人にも、そしてさらにAKBファンの人には衝撃的なニュースが入った。
(2014年05月)25日午後4時55分、同県滝沢市の岩手産業文化センターアピオで握手会を行っていたAKB48のメンバー2人と男性スタッフ1人が、のこぎりのような刃物を持った男に切りつけられ、負傷した。病院に救急搬送されたが、命に別状はなく、意識はあるという。
twitterで検索してみると、ニュースメディアよりも早く、いろんな情報がアップされている。犯人の顔写真から、現場写真まで、しかし、それらの写真をすぐに拡散するのではなく、一度は、疑ってみる必要がありそうだ。
直感的に犯人の写真や現場写真はRTをして拡散して知人にお知らせしたくなる気持ちはわかる。しかし、それをあなたからの情報だと信じて、無意識にReTweetしてしまう人も少なくない。それが広がっていくと、確実にデマは広がる。まったく関係のない人を犯人にまつりあげてしまうことだってありえる。
AKBの握手会での事件の犯人の顔と現場写真がアップされているが…
速報・AKB握手会で起きた大事件】 川栄李奈が男に切られ頭部から出血し救急車で搬送。 刃物で暴れる男にスタッフも刺され、握手会中止 犯人こいつらしい。かわいそーや。(* _ω_)...
思わず、犯人の顔だと想い、ReTweetしそうになるが、画像をダウンロードし、Google画像検索で、この画像を検索してみると、北海道での母親殺害の犯人の画像だということがわかる。
AKB握手会刃物男、青森県十和田市 梅田悟容疑者24歳
という現場写真つきのツイートも検索してみると…
中国の広州駅での流血事件の写真ということがわかった。
ソーシャルメディア上でのニュースは、鵜呑みにできない時代になってしまったのが本当に辛い。
誰もが記者になれてしまうのと同時に、誰もが、「ウラ取り」作業までを行わないとダメな時代になってしまった。