5月19日に福島県県民健康管理調査第15回の検討委員会が行われました(1)。福島県の子供さんから90人の甲状腺癌ないし癌の疑いがある方が見つかったそうです。地域別に纏めたら、放射性物質汚染が酷く多くの方が避難した浜通りは23名、放射線汚染はあったけど殆ど避難しなかった中通りが66名、殆ど放射性物質汚染のない会津が1名です。中通りと会津を比べて偶然に起こる確率を計算したら3%でした。
福島県は纏まりのない3つないし4つの地域の集合体と言う人がいます(2)(3)。3つとすると、西から会津、中通り、浜通りです。浜通りには福島第一原発があり、福島原発から20km圏内は原発事故の翌日には避難指示が出されました(4)。中通りは、放射性物質に汚染されましたが、殆どが20km圏外にあり避難はあまりなかったと思います。会津は福島第一原発から概ね80km圏外にあり、それほどおおきな被爆はなかったと思います。(=^・^=)なりにまとめると
会津 :福島第一原発から離れており、放射性物質汚染の無い場所
中通り:そこそこ放射性物質に汚染されたのにあまり避難がなく住民がそれなりに被爆した場所
浜通り:福島第一原発があり放射性物質汚染が酷いが、避難した人も多く被爆が少ない人も多くいる地域
に分けれると思います。
※(5)にて作成
図―1 福島県の地域分け
福島県は原発事故を受けて「福島県民健康管理調査」を実施しています。その中に福島原発事故当時18歳以下だた子供さんを対象に甲状腺癌の検査を実施しています(6)。(=^・^=)は地域に差があるか主計してみました。以下に比較を示します。
あまり被爆のない会津1人(検査32,208人中、割合は0.003%)
それなりに被ばくした中通り66人(検査176,357人中、割合は0.037%)
被爆した人と避難した人がいる浜通り23人(検査80,824人中、割合は0.028%)
中通りは会津の10倍の罹患率です。2次検査が中通りで対象1,225人中1,101人で実施(全体の90%)、会津では209人中103人で実施(全体の半分)を考慮して偶然に起こる確率を計算したら3%でした。一寸、偶然とは思えません。もともと会津は「対象地域」だったみたいです(7)。
<余談>
色々と物議を起こした美味しんぼの福島編が5月19日に完結したそうです(8)。出版社は色々な意見と見解を発表しました(9)。(=^・^=)なりの感想は、放射線被爆につては分かってないことが多いような気がします。そでも、行政側は分かってないことに言及すると「非科学的だ」「風評被害だ」と強弁している感じです。環境大臣は美味しんぼについて批判をしています(10)。だったら、反論を出版社にも寄せるべきです。出版社は反論を求めたみたいですが、環境省は出さなかったそうです(9)。これでは単なる「陰口」です。ひょっとして、いろんな意見を並べられたら環境省の主張は説得力がない?
以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※1 計算方法は(11)による。
※2 ④は、中通りと会津の①×②の合計をSとして
⑤=①×②÷S×③の合計
で計算。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
第15回「県民健康調査」検討委員会 資料を掲載しました(5月19日開催) - 福島県ホームページ(2)
福島は3つに分かれていると言います。浜どおり中通会津。 - Yahoo!知恵袋(3)
気候 - 福島県ホームページ(4)
避難指示等の経緯(PDF:985KB)(5)
文部科学省による福島県西部の航空機モニタリングの測定結果について | 原子力規制委員会(6)
福島県民健康管理調査 - Wikipedia(7)
福島健康調査の計画案入手〜喜多方と会津は対照地域 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー(8)
「美味しんぼ」福島の真実編最終話に作者の“信念” ― スポニチ Sponichi Annex 芸能(9)
小学館 コミック -ビッグコミックスピリッツ~SPINET- 『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられたご批判とご意(10)
「美味しんぼ」問題:前双葉町長が批判 石原環境相発言 - 毎日新聞(11)
めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
- 2014/05/19(月) 19:59:02|
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これで被曝との因果関係が証明されましたね。
ちょっとクロス集計すればわかることを、福島県はなぜやらないのでしょうかね。
- 2014/05/20(火) 09:45:07 |
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