情報収集
「き、北の洞窟に入ったというのですか!? お一人で!?」
ログインして、偶然時間が空いている様子の女将さんを見つけたので少々時間を貰い、数日の行動を喋ってみたらいきなり怒られた。
「北の洞窟は別名『なぶり殺しの洞窟』と言われているのですよ!?」
後から聞いた話だが、ここまで女将さんが大声を上げるのは非常に珍しいらしい。 お客様に対し無礼を働きすぎた人には冷酷に言葉少なめにお仕置きをするタイプらしく、その手の人には『雪女』の悪名がついているとかいないとか。
「なぶり殺しとは……穏やかではないですね」
コレと言ってハメ続けるような罠はなかったんだが……そうなると生息しているモンスターか。
「ええ、いい機会ですからお話しておきます。 北の洞窟は相手の行動を封じるブレス(祝福、ではなくドラゴンなどがはく息のほう)が得意なモンスターが異常なほど生息しているのです。 具体的に言えば、体に浴びれば麻痺、気絶、石化、などです。 それらのブレスを数匹が連携して洞窟に入り込んだ人間に対し容赦なく吹きかけてくるのです」
うわあ、えぐい……ウィ○でもドラゴンや巨人の大群がブレス連射してきたらさっくり転がる事になるが、それをVRで再現された日にはトラウマの一つになるかも知れん。
「その上に、ブレスその物のダメージはかなり低いらしく、ブレスで動きを止めた人間に対し、爪にある毒を流し込んでくるのです」
更にえぐいなそれは。 動けない所に毒とか。 どこぞの人が苦しんで死ぬ姿こそ最高のアートとか言い張る極悪人ですか。
「聞いているだけで気持ちが悪くなってきそうです……」
聞いているだけでげんなりしてきた。 精神力の強い弱いは関係ないと思いたい。
「そのため生還率3%などと言われ、近寄る人どころかモンスターも居ません。 ゴブリンやオークもご馳走だと考えている様なモンスターが住んでいる、そう考えられていますから……北の洞窟は」
その辺のモンスターが居なかったのは偶然ではないのか。 オオカミ達は何らかの防御方法か何かがあるのだろう。
「無知は罪、それを地で行ってしまった訳ですか……」
さりげなく漢探索になってしまっていたのか……無謀以上の阿呆になっていた、盗賊系統のスキルがなかったらお陀仏だったな。
「その中に入ってよく生還なさった物です……本当に」
呆れをこめた様子で女将さんはこちらを見てくる。
「モンスターの内容がわからなかった上、固まって動いていたり待ち伏せていたりしている様子が判る能力を持っていましたから、戦闘は全部避けていたのですよ」
純粋な戦闘職だったら嫌な経験を積むハメになっていたか……。
「そういった能力は大事にしたほうが宜しいですよ。 ──それから南の砦は……過去に龍の国に移住してきたほかの国の貴族らしい人が建てたと、話には残っていますね」
ふむ。
「ですが、その砦を建てた貴族の人は余りこちらと交流をせず……あるとき数ヶ月音沙汰がないので、街の有志が数名様子を見に言ったところ、その貴族は死亡していたそうです。 死因ははっきりしていませんが、当時の医者は殺されたわけではないと言っていたらしいです」
つまり毒も傷跡もなかったと言う訳か。
「そうして主がいない砦だけが残りました。 たった一人が過ごすのに何故あそこまで大きな砦を龍人の大工を総動員して建てさせたのか、いまだに謎のままになっております。 ですが、家にしろ砦にしろ、不思議な物でそこで住んでいたり活用していたりしていた人が全ていなくなると、傷みの進みが激しくなります、そうして徐々に立派であった砦は壊れていきました」
そこで女将さんは一息つく。
「ですが雨除けにもなり、生活も可能な砦に目をつけたのはモンスター、特に人型のゴブリンやオーク達でした。 かつて貴族が立てた砦は何時しか彼らの住処となり、ダンジョンへと変わっていきました」
なるほどねえ、だからゴブリンたちが生息してたわけか。
「そしてその砦は、ゴブリンやオーク達が集めている色々の物を目当てにもぐりこむ冒険者達も増えて行く事に繋がり……それが今、南にある砦の姿をしたダンジョンのあらましですね」
過去に人が建てた物だから扉や通路がしっかりとあった訳か。 ゴブリンたちが砦を作れるとは思えなかったが納得できた。
「つまり経験を積むなら南の砦と言うことですか……馬鹿でかいオークもいましたが」
アレはイレギュラーなのかね? この辺は他の人に話を聞いてみようか。
「生きて帰ってこそ冒険です。 それを忘れないでくださいね」
女将さんはこういい残して仕事に戻っていった。 帰るまでが遠足ですなんて言葉もあるから、その変な話の根っこは同じかな。 こっちは斬った張ったの生臭いことがメインではあるが。 そう言えば久しく掲示板を見ていないな、覗いてみますか。
スキル
風震狩弓Lv18 蹴撃Lv48 遠視Lv66 製作の指先Lv83 小盾Lv14
隠蔽Lv43 身体能力強化lv66 義賊Lv43 上級鞭術Lv8
妖精言語Lv99(強制習得)(控えスキルへの移動不可能)
控えスキル
木工Lv42 上級鍛冶Lv36 薬剤Lv43 上級料理Lv36
ExP 17
所持称号 妖精女王の意見者 一人で強者を討伐した者 竜と龍に関わった者 妖精に祝福を受けた者 ドラゴンを調理した者
二つ名 妖精王候補(妬) 戦場の料理人
同行者 青のピカーシャ(アクア) 飛行可能 騎乗可能 戦闘可能 魔法所持 風呂好き ???の可能性

+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。