ウクライナ問題は、ロシア経済が欧州への天然ガス輸出に依存し過ぎていることを改めて浮き彫りにする効果がありました。
パイプラインは、その性格上、通過国の政治的安定を必要とします。
客先が固定してしまうため、交渉に際しては独占的供給者として強い立場に立てる反面、相手を困らそうと思えば自分も不利益をこうむるという、一蓮托生の関係になってしまいます。
今回の問題が「クリミア半島がロシアに編入されたところで、一旦、鎮静化」というカタチに落ち着いたのは、この互恵性の問題をドイツやロシアが無視できなかったからです。
長期的な視点に立てば、ロシアの輸出インフラの大半が低成長の欧州の側を向いてしまっているということが、同国の最大の問題です。言い換えれば、一番需要の弱い地域に向かって、集中的に輸出しているというわけです。
その意味で今回の事件はロシアをしてもっと真剣に長期的な成長戦略を考える良いキッカケになったし、その答えは中国以外には無いということも自明です。
だから先週のプーチン大統領の訪中には気合が入っていました。
今回成立したロシアと中国との間での天然ガス供給契約では、年間380億立方メートルの天然ガスが中国へ供給されます。これはロシアが欧州に売っている天然ガスの22%に相当します。なお契約は米ドル建てです。
ロシアは東シベリアのヤマル天然ガス田を開発、そこにLNGプラントと輸出ターミナルを建設します。なおこのプラントはフランスのテクニップと日本の日揮が建設する予定です。
ここで液化された天然ガスはLNG船によって輸出されます。最近は温暖化現象の影響で北極海の航行がどんどん容易になりつつあり、このルートは今、世界のLNG関係者に最も注目されています。

なお中国はすでにヤマルLNGプロジェクトの少数株主として資本参加しています。
今回のプーチン大統領の訪中では、ウラジオストックにガスプロムが建設するLNGの受け入れ施設(再気化装置)も中国の資本参加の対象になることが提案されました。
この他、今回のプーチン訪中では100億ドルにのぼる航空分野での商談、26億ドルにのぼる送電契約、自動車工場、住宅建設、鉄道の相互乗り入れなどが協議されました。さらにロシアの石油大手、ロスネフチに対し、中国が19%株式を取得するというディールも話し合いが進行しています。
つまりロシアの「アジアへのピボット」は、概ね成功したのです。
パイプラインは、その性格上、通過国の政治的安定を必要とします。
客先が固定してしまうため、交渉に際しては独占的供給者として強い立場に立てる反面、相手を困らそうと思えば自分も不利益をこうむるという、一蓮托生の関係になってしまいます。
今回の問題が「クリミア半島がロシアに編入されたところで、一旦、鎮静化」というカタチに落ち着いたのは、この互恵性の問題をドイツやロシアが無視できなかったからです。
長期的な視点に立てば、ロシアの輸出インフラの大半が低成長の欧州の側を向いてしまっているということが、同国の最大の問題です。言い換えれば、一番需要の弱い地域に向かって、集中的に輸出しているというわけです。
その意味で今回の事件はロシアをしてもっと真剣に長期的な成長戦略を考える良いキッカケになったし、その答えは中国以外には無いということも自明です。
だから先週のプーチン大統領の訪中には気合が入っていました。
今回成立したロシアと中国との間での天然ガス供給契約では、年間380億立方メートルの天然ガスが中国へ供給されます。これはロシアが欧州に売っている天然ガスの22%に相当します。なお契約は米ドル建てです。
ロシアは東シベリアのヤマル天然ガス田を開発、そこにLNGプラントと輸出ターミナルを建設します。なおこのプラントはフランスのテクニップと日本の日揮が建設する予定です。
ここで液化された天然ガスはLNG船によって輸出されます。最近は温暖化現象の影響で北極海の航行がどんどん容易になりつつあり、このルートは今、世界のLNG関係者に最も注目されています。
なお中国はすでにヤマルLNGプロジェクトの少数株主として資本参加しています。
今回のプーチン大統領の訪中では、ウラジオストックにガスプロムが建設するLNGの受け入れ施設(再気化装置)も中国の資本参加の対象になることが提案されました。
この他、今回のプーチン訪中では100億ドルにのぼる航空分野での商談、26億ドルにのぼる送電契約、自動車工場、住宅建設、鉄道の相互乗り入れなどが協議されました。さらにロシアの石油大手、ロスネフチに対し、中国が19%株式を取得するというディールも話し合いが進行しています。
つまりロシアの「アジアへのピボット」は、概ね成功したのです。
ウォール街ではロシアは嫌われ者ですから、ロシアへの投資意欲も低いです。下はニューヨーク証券取引所(アーカ)に上場されている、ロシアのETF、マーケット・ベクトル・ロシアETF(ティッカーシンボル:RSX)の株価です。

未だダウントレンドから脱却出来ていません。
このETFは、次のような銘柄を組み入れています。

このうちガスプロムとノヴァテックは今回の中ロ合意で恩恵を被ります。また上に書いたようにロスネフチには株式持ち合いの材料が出ています。
このETFが純資産(NAV)に対してどれだけプレミアム、ないしディスカウントで取引されてきたかを示したのが下のグラフです。

今年に入ってからのプレミアム/ディスカウントは下のようになっています。

現在は、ほぼNAVと同じで取引されています。
未だダウントレンドから脱却出来ていません。
このETFは、次のような銘柄を組み入れています。
このうちガスプロムとノヴァテックは今回の中ロ合意で恩恵を被ります。また上に書いたようにロスネフチには株式持ち合いの材料が出ています。
このETFが純資産(NAV)に対してどれだけプレミアム、ないしディスカウントで取引されてきたかを示したのが下のグラフです。
今年に入ってからのプレミアム/ディスカウントは下のようになっています。
現在は、ほぼNAVと同じで取引されています。