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排卵期予測アプリ「Clue」がデザインにピンクを使わない理由

 
 
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TEXT BY YUKI SATO

デザイナーのマイクはFrog Design出身。写真中央のイダがCEOとしてメンバーを率いる。

2人が決めたデザインの目標のひとつが「Happiness」だったとラヴィーンは「Fast Company」で語っている。それはつまり、女性が簡単に、安心して使えることだ。

だが、男女間での感じ方が大きく異なる、性というテーマをデザインに落とし込むのは、決して簡単な作業ではなかったようだ。どうしても自分の性別から見た視点が反映されがちだからだ。

例えばClueには、その日の性行為の有無を避妊状況とともに入力できる機能がある。アイコンに表現しようとする際、ラヴィーン氏が壁にぶちあたったのは「膣外射精」を表すアイコンのデザインだった。

「『なにかの中心から逸れる』というイメージで表現するという考えから抜け出せなかったのですが、それは非常に男性的な解釈でした。そこで、女性のチームメンバーに意見を求めました。彼女たちにとっては、膣外射精のイメージがなにかというと、それは『事後にきれいに拭く』というものでした」(ラヴィーン)

こうして、「膣外射精」を表すアイコンは、タオルを表したアイコンに決まった。ちなみに「避妊をした性交」を示すピクトグラムは、「避妊をしない性交」よりフォーマルで礼儀正しそうな、ネクタイを着用した男性の姿だ。

image via video

翻って考えてみよう。日本における同種のアプリやその他、女性をターゲットにしたアプリを見ると、やはりピンクを基調にした、いわゆる既存の固定観念に基づいた「女性らしさ」が表れているものが多いのではないだろうか。

こうした固定観念に基づいたヴィジュアルデザインは、特定の性別、年齢層のターゲットに訴求するために必要なマーケティング手段であると言えば、そうかもしれない。だが、それは本当にユーザーの視点に立ってデザインされたものなのだろうか考える必要がある。Clueの成功は、「ユーザー中心のデザイン」とはなにかを教えてくれているようだ。

 
 
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