准看護師不明:パスポート不正取得か…不明後に発給
毎日新聞 2014年05月24日 23時44分
大阪市西成区の准看護師、岡田里香さん(29)が行方不明になった事件で、元同級生で日系ブラジル人の女ら2人が今月3日、羽田空港から中国・上海に出国していたことが捜査関係者への取材で分かった。元同級生の女が使ったとされる岡田さん名義のパスポートは渡航直前、不正取得された疑いがあることも判明。岡田さんとは別人がパスポートを申請しており、大阪府警は元同級生の女が関与した可能性が高いとみている。
捜査関係者によると、岡田さんと中学時代に同級生だった東京都内に住む20代の女は、中国籍の女と一緒に羽田空港国際線ターミナルから上海に向けて航空機で出国。渡航日は、岡田さん宅で大量の血痕を見つけて母親が通報した前日だったという。
岡田さんが行方不明になった3月下旬、岡田さんを名乗る人物が大阪市阿倍野区の府パスポートセンター阿倍野分室でパスポートの申請を行っていた。元同級生の女の顔写真が持ち込まれ、4月上旬に発給された。パスポートの発給には申請者本人の戸籍謄本の提出が必要なため、元同級生の女が岡田さんの戸籍謄本も役所で不正に取得したとみて裏付けを進めている。
さらに、元同級生らの渡航直前、岡田さんとみられる遺体が見つかったトランクルーム(東京都八王子市)の運営会社に、岡田さん名義のクレジットカードで契約料が入金されていたことも分かった。運営会社には岡田さん名義の書面で4月中旬に申し込みがあり、4月下旬から今月下旬までの契約だった。
司法解剖の結果、岡田さんとみられる女性は3月下旬ごろに死亡した可能性が高いとみられる。府警は、トランクルームの契約にも岡田さんになりすました第三者が関わった疑いがあるとみている。