「あるNPO代表が、個人からの寄付が伸びていないと悩んでいました」。事務所に立ち寄った会社員の話に、探偵、深津明日香が耳を傾けた。「私の周りにも東日本大震災後は寄付する人が多かったわ。なぜかしら」。早速、調査に乗り出した。
■見えぬ使い道、達成感薄く
「まず、統計データに当たってみよう」。総務省のホームページで家計調査の推移を調べると、寄付のデータが載っていた。1世帯当たり年平均の寄付額は2013年が約2400円。過去10年では、東日本大震災が発生した11年に約6400円に増えたが、それ以外の年は2千~3千円台。日本ファンドレイジング協会が発行する『寄付白書』では、12年の個人の寄付総額は6931億円で、1兆円を超えた11年を下回った。
個人の寄付が活発とされる米国、英国のデータとも比べてみた。同協会が直近のデータ(11~12年)をもとに試算した結果をみると、調査対象の年に寄付をした個人は英米ともに全体の6割弱で日本は3割弱。寄付をした人の平均額は米国が約17万円、英国が約4万円、日本は約1万4千円(震災関連を除く)と金額にも開きがあった。
「震災直後は寄付する人が増えたけど、継続する人が少ないのかしら」。首をかしげる明日香に「大災害などが視界から遠のくと関心が薄くなるのでしょう」。最初の訪問先、クリック募金を推進するディ・エフ・エフ(東京・中央)代表取締役の清水久敬さん(36)が解説した。
寄付
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