橋の銘板 １８７枚盗まれる 加賀の５市町、被害９００万円

(中日新聞プラス)

　石川県小松市など加賀地方の五市町にある県管理の橋で、名称や完成時期を表す金属製の銘板百八十七枚が盗まれていることが分かった。県が二十三日発表した。県によると銘板の盗難は初めてで、被害額は約九百万円に上る。
　銘板は主に真ちゅう製で、標準的な大きさは縦十五センチ、横四十五センチほど。ボルトで欄干やその近くのコンクリートに固定されている。
　十六日に大聖寺署から情報提供があり、県は管理する全区間（総延長二千三百キロ）を緊急に点検。その結果、二十一日までに、交通量の比較的少ない山間部を中心に、五十四カ所で百八十七枚がなくなっていた。
　被害があった地域は小松市のほか加賀市、能美市、川北町、白山市。手取川に架かる対山橋（白山市木滑町）、梯川支流の郷谷川をまたぐ波佐羅新橋（小松市波佐羅町）などがある。
　県は対策として、ボルトを溶接して外しにくくする作業を始めた。週明けにも県警に被害届を提出する。県道路整備課の担当者は「公共物を盗む行為は非常に残念だ」と話し、被害や不審者を発見した際の情報提供を求めている。連絡は同課＝電０７６（２２５）１７２６＝へ。
　岐阜県内でも四月下旬以降、国道や高速道路上で八十八枚が盗まれ、被害額は千六百万円ほどに。転売目的も視野に入れ、岐阜県警が調べている。　（松本浩司）