ひさびさにノウハウ系の記事を書いている気がする。
Google Adsense公式ブログより、「広告の許可とブロック単位」のA/Bテストが可能になったというお知らせがありました。
「Adsenseは自動で収益を最適化するアルゴリズムが組まれているのでなるべくブロックはするな」という主張をあちこちで見かけていたので、ちょっと意外な新機能だと感じました。
とはいえ、Google大明神のおっしゃることですから、とりあえず試してみるのはやぶさかではありません。まずはこのブログで実験して、調子がよさそうなら仕事の方でも適用しようと、さくっと設定してみました。
で、まだ半日も経っていないのですが途中経過にびびっております。
なんと、テストパターンとオリジナルの収益性(RPM)に約16倍もの差がついてるんですよ。うひゃああああ。こんなハイパフォーマンスが続くなら、もうブログだけで食べていくのも夢じゃない。イケダハヤトの年収だってがんばれば抜けるかもしれません。
と、まだサンプル数が少ないのでぜんぜん信頼性が低いんですけどね。でも、手応え的に1.5~2倍ぐらいのパフォーマンスは出るんじゃないのかなって期待してます。
それでは、設定方法について紹介していきます。工程はたったの2ステップです。10分もかからない作業ですので、ぜひお試しください。
- ブロックするカテゴリの選び方
- A/Bテストの設定方法
- 注意と補足
ブロックするカテゴリの選び方
「広告の許可とブロック」を活用して収益を上げようといわれても、何のカテゴリをブロックすればよいのかわかりません。Google先生お得意のレコメンドでも頂戴できればよいのですが、残念ながらそうした機能はまだ実装されていないようです。
冒頭に申し上げたとおり、このブログではほとんどの広告カテゴリをブロックしていないので、「広告の許可」の方では試すことがありません。なので、パフォーマンスの悪いカテゴリをブロックするという視点でテストを行うことにしました。
このとき、注意すべきなのは「パフォーマンスレポート」をいくらいじってもカテゴリ別の収益が見られない点です。正解かどうかはわかりませんが、私は以下の手順でパフォーマンスの悪いカテゴリを抽出してみました。
まず、上部の「広告の設定」から「一般カテゴリ」タブを開きます。
「広告表示回数の割合(過去30日間)」と「収益額の割合(過去30日間)」が表示されますので、それをExcelなどの表計算ソフトに貼り付けてください。
そして適当なセルで「収益額の割合÷広告表示回数の割合」を計算し、その値でソートします。こうすれば、広告表示回数に対して収益額が低いものが一目瞭然になるはずです。擬似的なRPM(広告1,000回表示あたりの収益)みたいなもんですね。
私の場合、これが高いカテゴリと低いカテゴリでは、最大で4倍近い差がありました。そんな収益性が低いんなら最初から表示してくれるなよとGoogleさんには抗議をしたくなりますが、そこはぐっとこらえましょう。
これで、ブロックすべきカテゴリの目星がつきましたので、次は具体的な設定です。
A/Bテストの設定方法
じゃあ、あとはヘルプを見てください……って、嘘です、嘘ですって。石を投げるのはやめてください。でも、そんな風に言いたくなるくらい簡単です。
「広告の設定」から左メニュー「テスト(ベータ版)」を開いたら、「Create」ボタンをクリックしてください。
するとテストの設定画面が開きますので、「名前」と「メモ」を適当に入れ、「一般カテゴリ」「デリケートなカテゴリ」「Ad serving(広告の種類、とでも訳しましょうか。ボタンを押して表示内容が理解できなかったら無視してください)」からブロックしたいカテゴリを指定します。
このとき、「トラフィックの割合」のチェックはそのまま入れっぱなしにしておきましょう。こうしておくと、テストの最中でもなるべく収益が下がらないようにGoogle先生が調整してくれるみたいです。
あとは、「テストを開始」ボタンを押して完了です。
この状態のまましばらく置いておけば、Google先生がデータをためてくれます。テストの状況は「テスト(ベータ版)」を開けばいつでも確認できますが、テスト結果を反映させるかどうかは「信頼度」が95%以上になってからにするよう推奨されています。
このあたりは統計やら確率やら難しい計算をGoogle先生の方で行っていると思われますので、素直に従っておいた方がよさそうですね。
注意と補足
- 今回は大分類のカテゴリでえいやと設定してしまいましたが、サブカテゴリまで開いて細かく見てやった方がよいと思われます。
- テストパターンには元々のブロック設定が反映されないようです。レギュレーション(広告ポリシー)に反する広告が表示されないようにするには、テストでもブロックしておく必要がある模様。
- 一度にブロックできる一般カテゴリは最大50。サブカテゴリも合計されるようなので、レギュレーションの厳しい媒体ではこのテスト機能自体利用できないかも。デリケートなカテゴリは数に含まれないようなので、ほぼ大丈夫だとは思いますが。
- テストを停止すると再開できません。この記事のキャプチャを撮るために停止したら、再開できなくてちょっと悲しかったです。
- テストは一度にひとつしか実施できません。A/Bテストの性質からすれば当然の仕様なのですが、たくさん試したいことがある場合には、優先順位を決めてひとつずつ実施しましょう
以上、参考になりましたら幸いです。
サンプル数が十分にたまり、A/Bテストの結果がはっきりしたらまた改めて報告したいと思います。