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ジラルディ監督がイチローの出場機会増を明言 「彼は我々に貢献し続けている」

Full-Count 5月23日(金)18時46分配信

イチローは今後もっとプレーすることになる

 今季限定的な起用を強いられてきたヤンキースのイチロー外野手について、ジョー・ジラルディ監督がついに方針転換を明言した。MLB公式サイトによると、22日のホワイトソックス戦を前に、起用機会の増加の方針を明らかにしたという。

 22日のホワイトソックス戦の0−3で迎えた9回表一死、イチローにようやく出番が訪れ、ライト前へ見事にヒットを放った。反撃のきっかけを作ったが、試合は2−3でヤンキースが敗れた。

 試合前の先発メンバー発表後に、ジラルディ監督は地元メディアにこう語っていたという。

「彼(イチロー)は今後もっとプレーすることになる。彼が先発しなかった理由は相手の先発投手が左利きだったからだ。簡単な理由だ。彼は我々に貢献し続けているし、素晴らしい仕事をしてくれている」

 相手の先発投手は故障者リストから戻ったばかりのメジャー屈指の左腕クリス・セール。この日6イニングを投げたセールから、唯一のヒットを放ったのは3Aから昇格して間もないソイロ・アルモンテ外野手だった。同選手はスイッチヒッターで、セールは今季左バッターからヒットを打たれていない。だから左打ちのイチローの代わりにアルモンテが先発したと、指揮官は主張しているのだ。

 イチローは今季開幕前に外野陣で大型補強を敢行したチームの強化方針により、スプリングキャンプ当初は外野の5番手という位置付けをされていた。代打や代走、守備要員など出場機会は限定されていたが、打率は3割6分9厘と結果を出している。

イチローの立ち位置は地元メディアの中でも明確に変わってきている

 一方、ポジション争いのライバルは期待された活躍ができていない。レッドソックスからFAで加入したジャコビー・エルズベリーは開幕当初は好調だったが、今は打率2割6分5厘。同じくカージナルスからFAで加入したカルロス・ベルトランは打率2割3分4厘と不振の上に右肘の骨棘障害で故障者リスト入りしている。

 この現状で地元メディアからもイチローの活躍を評価する声が高まっている。

 ESPNでは「不完全なヤンキース攻撃陣は、本調子ではないクリス・セール以下」という見出しでヤンキースの攻撃陣を特集。22日のホワイトソックス戦に先発した打撃陣の不発から、勝利に貢献できる好調な選手として、ヤンガービス・ソラルテ三塁手、ブレット・ガードナー外野手、マーク・テシェイラ一塁手に加え、イチロー・スズキの名前を挙げている。

 一方、対照的に勝利に貢献できておらず、先発に相応しくない、もしくは今後注視が必要な選手にはエルズベリー、ブライアン・マッキャン捕手、デレク・ジーター遊撃手、指名打者兼外野手のアルフォンソ・ソリアーノの名前が連なった。

 指揮官のみならず、「外野手の5番手」という屈辱的な位置付けだったイチローの立ち位置は地元メディアの中でも明確に変わってきている。どんな苦境でも黙々と結果を出してきた日本の誇る安打製造機に、いよいよ反撃のチャンスは巡ってくるのか。機は熟したのかもしれない。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

最終更新:5月23日(金)19時35分

Full-Count

 

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