キタキュウマン:北九州市ヒーロー 観光大使でデビュー
毎日新聞 2014年05月23日 10時36分(最終更新 05月23日 12時59分)
◇ネット中心に人気、ツイッターのフォロワー1万4000人超
北九州市のローカルヒーロー「キタキュウマン」が市観光大使として24日にデビューすることとなった。市内の企業もスポンサーとなり、同市若松区で緑地公園を運営する「グリーンパーク」がインターネット上で集めた募金でスーツも新調。活躍の場が大きく広がりそうだ。
キタキュウマンは昨年1月に誕生した。若松区出身の金廣(かねひろ)邦高さん(25)が「地域の活性化になれば」と黒と赤を基調にした自作のスーツを着用。イベントに出演するなどして北九州の街を“勝手に”PRしてきた。
人気はネットの交流サイトを中心に徐々に拡大し、キタキュウマンのツイッターのフォロワー(読者)は1万4000人を超えた。
キタキュウマンは金廣さんにとって本業。「活動を始めてしばらくは財政面で厳しかった」という。だが、昨年夏から地元の人材派遣会社などが広告使用やイベント出演などでスポンサーに付くようになった。5月には大手住宅メーカーが加わってスポンサー企業は3社に。「月収ベースでは、自営業の父を超えました」とヒーロー専業に手応えを感じている。
一方で自作のスーツを新調するため、支援の動きも広がった、スポンサーのグリーンパークは、4月からネット上で募金を始め、今月9日までに約28万円が集まった。これを元手に新デザインのスーツを茨城県の会社が製作した。新しいデザインは、背中に北九州市の地図をあしらったほか、胸元は青色、ベルトの「K」のマークは赤色に光る。
24日にグリーンパークで開く新スーツの完成発表会は市観光大使の委嘱式も兼ね、北橋健治市長から委嘱状が手渡される予定だ。キタキュウマンは「博多・天神に負けないぐらい北九州を有名にしていきたい」と意気込んでいる。【内田久光】
◇キタキュウマン
自身の公式ホームページなどによると、「体が硬くアクションが苦手なので、できれば悪とは戦いたくない」と宣言するご当地ヒーロー。小倉駅の土産物売り場に博多名物ばかりが並んでいることに疑問を抱き、北九州の地域活性化を使命とする。