にじいろのぶろぐ

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この日は倉本美津留校長による


『歌の考古学』


という授業。始まるまでどんなものなのか想像もつかなかった。





1限目の席は126番。
ちなみに教材(記念品)は可愛いピアノ型クリップでした。




(白が1限目、黒が2限目)





昨日に引き続きMy Graduation TossのMVからの開演。

前の席の二人が涙ぐんでいたのが何となくわかった。






森ハヤシ先生が登場し生徒を呼び込む。
1限目のメンバーは

《中元すず香、佐藤日向、飯田來麗、田口華、大賀咲希、杉本愛莉鈴》


(森先生も含めて)メンバー全員が緊張しているのが伝わってきたw




続いて倉本校長の登場。今回の『歌の考古学』という授業の主旨が発表された。

簡単に言うと

【自分達の世代が知らない昔の曲を見つけて、それについて自分達で調べ、新たな発見をし、その曲についてプレゼンをする。】

【そして最後にその曲をアカペラでワンコーラス歌う!】




コレを聞いた時、なるほどすごく良い授業内容だなと思った。
1つの歌とじっくり向き合う機会はそう無いだろう。しかも自分でちゃんと調べる事に意味がある。


そしてメンバーの緊張の原因は最後のアカペラ披露によるものだとわかった。



この時に倉本校長から1つだけ注意があり

「このアカペラの時に関しては“手拍子”は無しでお願いしたい」

と。

普段演奏に合わせて歌を聴くことはあるけれど、実際に“声のみ”を聞く機会はそう無い。なので声を聴く事だけに集中して欲しいと。





早速授業の開始。

順番は下の学年の子から。


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杉本愛莉鈴(2000/8/4)

My Little Lover
『Hello, Again ~昔からある場所~』(1995/8/21)


トップバッターは愛莉鈴ちゃん。
しかし小6とは思えない程しっかりとしたプレゼンをやってのけた。
この歌を選んだ理由は、2~3歳の頃お母さんと買い物に行ってた時に、たまたま流れていたこの曲をとても気に入っていた、という事をお母さんに教えて貰ったからだとか。

プレゼンを終え遂にアカペラを披露。


正直に言うと…





想像してたものより2つも3つもレベルが高かった。普通に上手い。

普段のさくら学院の歌で中心メンバーが歌が上手いのは知っていたけど、まさか小等部でもここまでの実力があるのかと。

会場にいた全員がそう思っただろう。

いつまでも鳴り止まない拍手がそれを物語っていた。

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大賀咲希(2000/4/11)

浅香唯
『セシル』(1988/8/18)

続いては咲希ちゃん。こちらも小等部とは思えない程しっかりとまとまったプレゼンだった。自分の背丈ぐらいもあるだろう模造紙を二枚も用意してしっかり発表していた。
歌詞の由来に注目して、小説と繋がりを発見し、自分達の歌にも共通項を見つけてこれからにフィードバックしていくという、まさに授業内容に沿った完璧な内容。

アカペラもまた素晴らしかった。先ほどの愛莉鈴ちゃんに負けず劣らずの上手さ。


もしやアミューズの育成機関には精神と時の部屋でもあるのだろうかw

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田口華(2000/3/4)

松本伊代
『センチメンタル・ジャーニー』(1981/10/21)

この曲を選んだ理由は
レコーディングで“ちょっと鼻にかかったような声”が松本伊代に似ている。と言われた事がきっかけと話していた。

華ちゃんはこの曲の歌詞を深く理解しようと自分なりに掘り下げていた。
「読み捨てられていく雑誌のように」
という歌詞に対しては
「週間プロレスは絶対に捨てないのに…」
と華ちゃんらしい目線で感じ
「伊代はまだ16だから~♪」
に対しては“現実逃避”とバッサリ切り捨てたw
実に素直に自分と曲を照らし合わせた良い発表だと思った。

アカペラの歌もやはり上手。最後の所は「華はまだ中1だから~♪」とアレンジを加える余裕も。飄々としつつもかなりの逸材です華ちゃん。

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飯田來麗(1998/4/8)

斉藤和義
『歌うたいのバラッド』(1997/11/21)

來麗ちゃんからは流石の落ち着きが感じられた。來麗ちゃんらしい真面目な発表で、多くのアーティストにカバーされているこの名曲についての魅力を充分に説明出来ていた。

ここでまた歌のレベルが一段階上がったように思えた。かなり難しい歌だっと思うけど、しっかりと歌い上げていて、途中ピッチが不安定になるところはあったものの、かなりの音域まで歌えるんだなぁと感心した。

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佐藤日向(1998/12/23)

森高千里
『私がオバさんになっても』(1992/6/21)

日向がこの曲を選んだ理由は2つ。
森高千里の“美脚”とタイトルのインパクト。実にわかりやすいw
あんなミニスカートが似合うような女性になりたいとの事です。
楽しみに待っていたいと思います←

日向らしい明るく楽しいこの選曲。
抜群に上手かった。恐らくだけど、歌唱力は現中2組で一番高いと思う。
14歳の日向がこの歌の中で

「若い~子には負けるわっ♪」

と歌っていたアンバランスさがとても可愛らしく、振り付けもちゃんとついていて表現力の高さが伺えた。

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中元すず香(1997/12/20)

The BOOM
『島唄』(1992/12/12)


まず初めに



一アイドルファンとして、そして一日本人として、この発表を聞けた事は本当に誇りに思う。





最初の印象としては意外な選曲だなと思った。

まずはホワイトボード一杯に貼られた手作りの歌詞を読み上げていった。


この時に何気なく話していたのだけど、すぅちゃんは曲に対して“色”を感じるという事。
彼女は既に立派な“アーティスト”なのだという事がわかった。


曲だけを聞けば、沖縄の綺麗な海や砂浜のようなパステルカラーを連想するけれども、この曲の歌詞には「嵐」「悲しみ」等のワードが含まれている事に気づく。
そこからこの歌の歌詞の意味について触れていく。


まずはここを見て欲しい。
「島唄」の歌詞の意味



このThe BOOMの『島唄』とは第二次世界対戦下の沖縄について歌った歌なのである。



先ほどの歌詞の下に書かれた訳を1つずつ丁寧に説明していく。



そして、なぜ彼女がこの歌を選んだのか。その理由をゆっくりと語りだした。




彼女は広島に生まれ育った。

故に“8月6日”という日は特別な日なのだと言う。




1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下された日。



学校教育の中でも実際に被曝された方の話を聞いたりその事について調べ学んだりする。

広島の学校では夏休み期間にも関わらずこの日だけは登校日に指定されており、黙祷を捧げる。

そして広島ではその当日のテレビでは特別番組が組まれ、犠牲者の鎮魂と平和への祈りに想いを馳せると言う事。



それは彼女にとって“当たり前”の事だった。




そして去年。

さくら学院としてTIF2012に出演した彼女は8月6日を東京で過ごしていた。


彼女はいつも通りテレビをつけ、原爆が投下された午前8:15分。黙祷の準備をしていた。


しかし、時を同じくして世間では丁度ロンドンオリンピックが開催されており、朝から日本人選手がメダルを獲得した事でお祝いムード一色だった。

勿論彼女も日本人としてそのニュースを喜んだそうなのだが、一向に広島についての報道がされる気配は無い。


それは8時15分を過ぎても変わる事はなかった。




その事に彼女は違和感とショックを受けたのだと言う。





しかしその時、前日のTIFでさくらのメンバーに

「明日はこういう日だから、その時間になったら黙祷をするんだよ」

と伝えていた彼女の元に何通かメールが届いた。



「早起きしてその時間に黙祷したよ!」

「起きれなかったんだけど、起きてからちゃんと黙祷したよ!」






彼女は喜んだ。

自分の声はちゃんと届いていた。






今はまだ、小さい事しか出来ないかもしれない。

自分の周りにいる人に伝えたり、こういう場で発表をするぐらいしか手段は無いかもしれない。


だからこそ、多くの事を伝えられるような“歌手”になるのが夢なのだと、そう力強く語った。





そして静かに歌い出した。







『島唄』


でいごの花が咲き
風を呼び 嵐が来た


でいごが咲き乱れ
風を呼び 嵐が来た


繰りかへす哀しみは
島わたる 波のよう


ウージぬ森で あなたと出会い
ウージぬ下で 千代にさよなら


島唄よ 風にのり
鳥と共に 海を渡れ


島唄よ 風にのり
届けておくれ わたしぬ涙








言葉が出なかった。




圧巻の歌唱力だった。日本のアイドルの中では間違いなくトップクラス。



なにより“想い”が歌に籠っていた。




平和への祈りを籠めた少女の歌は、その場にいた200人弱全ての人の心を震わせた。


僕自信、人の歌を聴いて思わず ため息が漏れたのは生まれて初めての経験だったし、気づいたら右頬に涙が伝わっていた。




いつまでも、本当にいつまでも拍手が鳴りやまなかった。


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全員の発表が終わり、倉本校長による総括だったが、もはや全員文句の付け所が無い内容でとても満足しているようだった。



そしてすぅちゃんはこの日がさくら学院としての最後の公開授業。


森先生に「最後が学力テストとかじゃなくて良かったなー!」なんて弄られてたりしたけど、森先生も今回の授業は“名作”と言った程感動していたと思う。



それだけに、2限目のメンバーが不安だとも…w






そんな感じで1限目は終了。


本当に来て良かった。

他の人もそうだったけど、会場を出てからも暫く言葉が出なかったな。







中元すず香。



将来、きっとものすごい歌手になると思う。




さくら学院卒業生として。









(2限目に続く)

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