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 東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の再稼働阻止をめざし、地元弁護士らが21日、提訴する方針を明らかにした。仙台弁護士会の小野寺信一弁護士は「大飯原発の判決内容を十分適用できる」と話す。

 東京電力福島第一原発事故の後、女川の再稼働阻止をめざす訴訟は初めて。東北電に運転差し止めを求めるか、国に設置認可の無効を求めるかといった手法を検討中だ。

 東北電は2016年4月以降の再稼働をめざし、13年12月、女川2号機の新規制基準での適合審査を原子力規制委員会に申請した。東日本大震災の被災原発では初めての申請だった。

 女川をめぐっては、地元住民らが運転差し止めを求めて東北電と争い、2000年に住民側敗訴が確定。しかし、弁護団は大震災を踏まえ、新規制基準での適合審査に合格しても安全が確保されたとは言い切れないとして、改めて訴訟に踏み切ることにした。(木村聡史)