なぜ戸越銀座ばかりがテレビに取り上げられるのか? 日本で一番テレビに露出する商店街の「話題」と「評判」のつくり方(後編)

2014年05月22日(木) 山田 まさる
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「ゆるキャラ」の先駆けは「戸越銀次郎」!?

亀井: 当時は、同じ品川区でおとなりの「武蔵小山商店街」の方が圧倒的に存在感があって、メディアでの露出も多かった。自分たちも何とかしてメディアに取り上げてもらえるような、地元だけではなく外から、戸越銀座を目指してお客様に来てもらえるような特徴をつくろうと考えました。

山田: 「看板づくり」ですね。具体的には何をやりましたか?

亀井: いろいろやりましたが、まず、戸越銀座でしか買えないものをつくろうと「戸越銀座ブランド」という企画を立てて、強力してくれる店舗を募りました。

山田: ありますね。しょうゆとかワインとかとんかつソースとか。

亀井: はい。その他に、オリジナルのケーキなんかもつくりました。

山田: それはいつ頃?

亀井: 1999年頃ですね。

山田: いまも、続いていますよね。

土日の来街者にサインに応じる銀次郎

亀井: はい。残念ながらなくなってしまった商品もありますが、これまでに50アイテムくらい作ってきました。あと、「戸越銀次郎」というキャラクターをつくりました。

山田: その頃、すでに"ゆるキャラ"ってありました?

亀井: いや、まだブームの前ですね。「戸越銀次郎」のデビューは2004年ですから。「ゆるキャラ」ブームの火付け役とされる「ひこにゃん」より先にデビューしているんです。(※ウィキペディアによると、ゆるキャラというネーミングの発案者みうらじゅん氏の「SPA!」での『ゆるキャラだョ!全員集合』の連載開始が2003年の1月。一般的に「ゆるキャラ」ブームの火付け役とされる「国宝・彦根城築城400年祭」のイメージキャラクター「ひこにゃん」は2006年デビュー)

山田: 思いついたら、他より早く実行ですね。

亀井: はい。正直、簡単ではないことも多々ありますが、ブランド商品づくりも、キャラクターづくりも商店街の若手が中心になって、「とにかく、やろう!」の精神でカタチにしていきました。

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